サイバーエージェント、人工知能をアドテクに活用する「AI Lab」設立

株式会社サイバーエージェントのアドテクノロジー分野におけるサービスの開発を行うアドテクスタジオは、アドテクノロジー事業の拡大と、より最適な広告配信技術の研究・開発を目的として、人工知能・機械学習を研究する「AI Lab(エーアイ ラボ)」を設立した。

近年注目をあつめている「人工知能(AI:Artificial Intelligence)」(※1)を活用したビジネスは、ECのレコメンド機能の活用など、IT領域を中心に増加している。人工知能の活用分野は、電子商取引などのネットIT領域から普及が始まり、次第にIoTとの連携により実世界へ展開され、運輸・製造・生活関連などあらゆる分野での活用により巨大な市場へ成長し、2015年の国内市場規模は3兆7,450億円、2020年には23兆638億円に到達すると予測されている。(※2)

このような背景のもと、アドテクノロジーの広告配信技術の研究・開発を目的に設立した「AI Lab」は、2016年2月より、アドバイザーとして東京大学 佐藤一誠氏を招聘し、広範囲な人工知能・機械学習技術の応用を進めている。佐藤一誠氏は、データマイニング・機械学習分野の代表的な国際カンファレンス「KDD」、「ICML」、「NIPS」などに恒常的に登壇する、AI分野の若手トップリサーチャー。東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程を総代として修了後、東京大学情報基盤センターを経て、現在は東京大学大学院新領域創成科学研究科にて、人工知能・機械学習・データマイニング分野の研究に従事されている。

「AI Lab」は今後、佐藤氏とともに最先端の人工知能・機械学習について研究し、その研究成果をアドテクノロジーへと応用することで、付加価値の高い広告プロダクトの開発に努める。企業とユーザーをOne to Oneで結び、最適なタイミングで最適な情報を届ける広告配信技術の実現を目指していくという。

※1 人工知能とは、コンピュータ上において、人間と同様の知能を実現させようという試みや技術のこと。

※2 出典:EY総合研究所 未来社会・産業研究部 “人工知能が経営にもたらす「創造」と「破壊」” (2015年9月15日)