ニッピ、2023年2Q決算は増収 通期の業績予想も上方修正

株式会社ニッピは、2023年3月期第2四半期の連結業績(2022年4月1日~2022年9月30日)を発表した。また同日、2022年5月13日に公表した同第2四半期の連結業績予想と実績値の差異及び、それを踏まえた2023年3月期通期の連結業績予想の修正数値も発表した。

【2023年3月期第2四半期累計期間 連結経営成績(累計)実績及び前回発表予想】
売上高    :224億1700万円(前年同期比 15.8%増/前回発表予想 210億円)
営業利益   :10億2700万円( 同 10.5%減/ 同 6億5000万円)
経常利益   :12億3900万円( 同 12.0%増/ 同 6億円)
四半期純利益 :8億3100万円( 同 20.3%増/ 同 4億円)

【2023年3月期通期 連結業績予想数値の修正(2022年4月1日~2023年3月31日)】
売上高  : 450億円(前回発表 415億円)
営業利益 : 16億5000万円( 同 13億円)
経常利益 : 17億5000万円( 同 12億5000万円)
当期純利益: 12億円( 同 8億5000万円)

2023年3月期第2四半期の連結業績について、皮革関連事業は採算面で苦戦が続いているものの、緩やかな景気回復のもと、各報告セグメントでほぼ増収となった。一方で原材料費、動力費などの価格高騰で製造原価が上昇したほか、広告費や運賃など販売費の増加により営業利益は減益となった。大幅な為替変動に伴う為替差益が一時的に発生し、経常利益及び純利益は増益となっている。

主要なセグメントの成績を見ると、コラーゲン・ケーシング事業は、国内販売が堅調に推移し、輸出販売も北米を中心に好調に推移した一方で、原材料、エネルギー価格の急激かつ大幅な上昇の影響により製造コストが上昇し、減益。事業売上高は49億4200万円(前年同期比15.5%増)、営業利益は3億8700万円(同47.2%減)だった。ゼラチン関連事業では、ゼラチン販売はカプセル、グミ用途などが好調に推移し、ペプタイド販売は国内外市場ともに健康志向を背景に堅調に推移した。また、輸入原料価格の上昇が続いていることから、販売価格への調整を段階的に実施した。これらの結果、事業売上高は57億6400万円(同14.8%増)、営業利益は4億3600万円(同50.3%増)となった。

売上高については、コラーゲン・ケーシング事業の増収やゼラチン関連事業の好調のほか、化粧品事業も計画値を上回り、皮革関連事業のハンドル用革、食品その他事業の有機穀物なども計画値以上の達成となった。利益面では、営業利益は、原材料、エネルギー価格の上昇により生産面で苦戦したものの、製造コスト上昇に伴った価格改定を段階的に実施したこと、外貨建ての輸出取引において想定為替レート以上の円安となったこと、また、効率的な広告宣伝を実施したことにより計画比で増益となり、経常及び純利益もそれぞれ予想を上回った。これら業績予想数値実績値との差異に加え、直近の経営環境、事業動向を踏まえ、原材料費、輸送コストの上昇や原油高騰に伴う薬品費、燃料費、電力費など生産コストの見直しを行った結果、通期の業績予想を修正することとなった。

■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120221027550545.pdf
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120221027550599.pdf