スクロール、2023年3月期通期決算は減収減益 売上はほぼ前年並みも利益面がいずれも減少

株式会社スクロールは、2023年3月期第通期の連結業績(2022年4月1日~2023年3月31日)を発表した。
 
【連結経営成績(累計)】
売上高   :810億1800万円(前期比 0.5%減)
営業利益  :61億2100万円( 同 12.6%減)
経常利益  :61億9100万円( 同 12.8%減)
当期純利益 :41億7000万円( 同 25.3%減)
 
通販事業においては、春夏商材の売上が前年同期比で減少したものの、その後は回復し堅調に推移。原材料価格が高騰するなか、販売価格の見直しや商品調達方法の最適化に加え、在庫適正化により、原価率の低減に努めた。また、効率的なカタログ配布や固定費の削減など、事業効率の最大化に向けた取組みも推進した。一方で、新たなSDGs関連商品やサステナビリティサービスの展開にも積極的に取り組むなどした結果、同事業の売上高は400億4900万円(前年同期比4.4%減)、セグメント利益は53億6400万円(同16.7%減)となった。
 
ソリューション事業においては、拡大を続けるEC・通販市場において、物流代行サービスにおける新規クライアントの稼働開始や、新たな物流センター「SLC春日部」の開設など、物流代行サービスの業容の拡大を進め、全国通販3PL戦略を推進。販促支援型コンタクトセンター「八王子センター」の開設、ECショップ運営代行サービスの提供開始など、サービスメニューの拡充にも取り組んだ。
 
また、決済代行サービスがキャッシュレス決済への対応の拡大や事業効率の向上に努めたことにより好調に推移したほか、マーケティングサポート事業もアフィリエイトサービスにおける取扱ジャンルの拡充などにより堅調に推移した。この結果、同事業の売上高は213億5900万円(同15.5%増)、セグメント利益は7億2500万円(同308.7%増)となっている。
 
eコマース事業では、アウトドア・キャンプ商材において業種・業態を越えた競争が激化していることを受け、販売状況を鑑みて不稼働在庫の評価損を計上。オリジナル商品の開発や商品販売戦略の再構築などに努めたものの、ブランドバッグ等の需要が回復していないことの影響を大きく受け、結果的に売上高は200億4200万円(同6.4%減)、セグメント利益は3100万円(同92.2%減)となった。
 
 
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120230508560017.pdf