スクロール、2023年2Q決算は減収減益 通期の業績予想も下方修正

株式会社スクロールは、2023年3月期第2四半期の連結業績(2022年4月1日~2022年9月30日)を発表した。また同日、2023年3月期通期の連結業績予想(2022年5月10日発表)についての修正数値も発表した。

【連結経営成績(累計)】
売上高    :409億6500万円(前年同期比 2.1%減)
営業利益   :34億9600万円( 同 25.3%減)
経常利益   :33億7300万円( 同 28.4%減)
四半期純利益 :23億3300万円( 同 27.8%減)

【2023年3月期通期 連結業績予想数値の修正(2022年4月1日~2023年3月31日)】
売上高  : 790億円(前回発表 840億円)
営業利益 : 45億円( 同 57億円)
経常利益 : 45億円( 同 58億円)
当期純利益: 31億円( 同 40億円)

通販事業においては、巣ごもり消費の反動減の影響に加えて、行動制限の解除に伴う購買行動の変化や上海のロックダウンの影響を受け一時的に受注が減少したものの、その後は前期並みに推移。原材料価格が高騰するなか、引き続き商品調達方法の見直しによる原価率の低減や効率的なカタログ配布など、事業効率の最大化に向けた取組みを進める一方、新たなSDGs商品やサステナビリティサービスの展開にも取り組み、事業売上高は212億6300万円(前年同期比6.6%減)、セグメント利益は33億4100万円(同21.4%減)となった。

ソリューション事業では、物流代行サービスにおける新規クライアントの稼働開始や新しい物流センターの開設など、物流代行サービスの業容の拡大を進め、全国通販3PL戦略の推進に取り組んだ。それに加え、販促支援型のコンタクトセンターの開設やECショップ運営代行サービスの提供開始など、サービスメニューも拡充。決済代行サービスやマーケティングサポート事業も堅調に推移した結果、事業売上高は100億9400万円(同15.0%増)、セグメント利益は2億2900万円(同38.2%増)だった。

eコマース事業は、オリジナル商品の開発や最適な商品調達ルートの開拓などに努めたものの、アウトドア・キャンプ商材において業種・業態を越えた競争が激化していることやブランドバッグ等の需要が回復していないことの影響を大きく受け、事業売上高は101億7000万円(同4.8%減)、セグメント損失は2億3500万円(前年同期は1億8100万円のセグメント利益)となっている。

これらの結果、同第2四半期の連結経営成績は減収減益。これを受け、2023年3月期通期連結業績予想について、同第3四半期以降、主に通販事業及びeコマース事業において、物価上昇に伴う個人消費のさらなる落ち込みが想定されることや、原料価格の高騰、さらなる円安、物価上昇に伴う生活防衛意識の高まりにより、経営環境がより一層厳しくなること見通しとなり、予想数値を修正した。