博報堂DYMPのメディア環境研究所、「メディア定点調査2021」の調査結果を発表

株式会社博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所は、生活者のメディア接触の現状を捉える「メディア定点調査」の結果を発表した。同調査は2006年から毎年1月末~2月頭にかけて実施しており、メディア接触時間や生活者のメディア意識など、時系列分析から見えてきたメディア環境の変化を伝えている。
今回の調査は東京と大阪で実施。文中の数値はすべて東京地区のものとなる。
まずメディア総接触時間は、昨年から39.2分伸びて450.9分(1日あたり/週平均)と過去最高で、メディア定点調査開始以来、最大の伸びとなった。「携帯電話/スマートフォン」「タブレット端末」「パソコン」の接触時間が伸びて、これらの合計が全体に占める割合は55.2%と大きく増加した。
次に、定額制動画配信サービスの利用は昨年から9.7ポイント上昇して46.6%となった。テレビ受像機のインターネット接続率も45.8%となり、いずれも半数に迫る勢いで成長している。動画をテレビで見ることができるストリーミングデバイスも、4人に1人が所持する結果となった。
また、動画視聴をテレビ視聴の時間に含める生活者は2割超おり、「テレビを見る」という概念が拡張していることが判明した。「好きな情報やコンテンツは、好きな時に見たい」と考える生活者も6割を超えたことから同研究所は、定額制動画配信サービスなどの充実により、自分の好きな時にメディアに接触する環境が整ったと言える、と分析している。

●調査概要
調査地区:東京都、大阪府
標本抽出方法:RDD(Random Digit Dialing)
調査方法:郵送調査法
調査対象者:15~69歳の男女
標本構成:2地区計962サンプル(東京647、大阪315)2020年住民基本台帳に基づき性年代でウエイトバックを実施
調査期間:2021年1月21日~2月5日
調査機関:株式会社ビデオリサーチ