インフィード広告市場は昨対比36%増 動画広告は260%成長 サイバーエージェント調査

株式会社サイバーエージェントは、株式会社デジタルインファクトと共同で、国内インフィード広告の市場動向調査を行った。
同調査におけるインフィード広告とは、メディア上で表示されるフィード型コンテンツと同じフォーマットで表示される広告の総称で、インターネットを通して配信されるインフィード広告の年間広告出稿額を推計し市場規模予測を算出している。
同社は、この調査結果から、インフィード広告はユーザーから幅広い支持を受けるメディアやコンテンツに寄り添った広告効果の高いフォーマットとして広告主からの支持を受け、今後も普及が進むと予想。また媒体社による、クリエイティブや広告フォーマット、広告配信における更なる高度化に向けた取り組みも進み、ユーザーや大手ブランド企業を含む幅広い層の広告主から信頼を得る広告商品として提供され続けることで、インフィード広告の市場規模は今後も拡大し、2023年には2017年比約2.1倍の3,921億円に達すると予測している。
調査項目および調査概要は以下の通り。

【調査項目】
(1)インフィード広告市場規模予測<プロモーション目的別/スマートフォン比率>
2017年のインフィード広告市場は、昨対比36%増の1,903億円に達し、うちスマートフォン比率は全体の97%、目的別に見るとWebプロモーション目的75%、アプリプロモーション目的25%の割合となった。アプリプロモーション需要は、ゲーム系広告主による底堅い需要のほか、EC系・金融系・フリマ系など、ゲーム以外の多様なアプリプロモーション需要が特に伸び、Webプロモーションにおいては、通販、金融系の企業によるダイレクトレスポンス需要が大きく、またナショナルクライアントによるブランディングを目的とする出稿も大きく増加した。これらの数値から、2023年の市場規模は2017年比210%の3,921億円に達すると予測される。

(2)インフィード広告市場推計<配信先別>
インフィード広告市場の成長は、2017年は昨対比148%の成長を遂げ、その需要が市場全体の約7割を占めたソーシャルメディアがけん引している。その他メディアにおいてもインフィード広告の着実な広がりが見られるとともに、Webメディアにおいても引き続きインフィード広告フォーマットの導入が進み、今後も配信先におけるインフィード広告拡大の継続が予想される。

(3)インフィード広告市場推計<静止画/動画別>
2017年の動画比率は昨対比260%に伸長し、市場全体の1/4のシェアとなった。これは、インフィード広告における動画フォーマットの利用が、アプリインストール目的やWeb上での商品・サービス申し込みの獲得を目的とする出稿において定着し、また大手広告主によるブランディングを目的とする出稿も増加したためとみられる。
広告主においては、配信先の媒体ごとに利用するクリエイティブやフォーマットの種類を使い分けるなどの取り組みが進み、また媒体においては、特色のある動画フォーマットが生まれ、従来よりも豊かな表現が可能になるなど、新しい広告商品の提供が進んだことで、市場全体で動画利用の高度化が加速した。インフィード広告における動画フォーマットの利用は、今後も継続的に需要が拡大し、2023年には、2017年比280%の成長を遂げ、市場全体の約35%になると予測される。

【調査概要】
調査主体:株式会社サイバーエージェント
調査時期:2017年11月から2018年1月
調査方法:インフィード広告市場関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
調査対象:インフィード広告
調査機関:株式会社デジタルインファクト