遊びながら幸せに儲ける「ハートトゥハートマーケティング術」
すべての人、企業が目標とするのは利益でもゴーイングコンサーンでもなく「幸せ」であるはず。
究極の目標である「幸せ」になるために、これまでのマーケティング業界の常識を無視、新たな考えの枠組を使って「遊びながら儲ける」を自ら実践、連戦連勝をあげる松本和彦が語る”目からうろこ”のマーケティング術。
第1回:いままでのマーケティング理論には一番大切なものが抜けている!
マーケティングとは4Pでも4Cでもなく7Pです。
4P分析も4C分析も現代の顧客の一番の購入根拠である「共感」が抜けています、
「共感」「顧客」「タイミング」を含めた7Pを構築することこそが現在必要とされる
マーケティングの定義です。
マーケティングの定義をみるときにマーケティングの4Pという概念があり、その4つの事項を実施することと説かれています。
4PとはProduct(商品)、Price(価格)、Place(チャネル)、Promotion(宣伝)の4つのです。
また最近では4Cという概念も生まれています。
4CとはCustomer Value(顧客価値)、Cost(代償)、Convenience(利便性)Communication(伝達)です。
どちらもなるほどと思うのですが、私から言わせてもらうと「もっと大事なことが3つも抜けていますよ」と言いたいのです。
実際に4P、4Cの項目を綿密に計画しても、大切なもの、お客様の信頼、そして共感の基になる「ポリシー」と「顧客」そして「タイミング」がスッポリ抜け落ちているのです。
これでは企業がなかなかうまく儲からないワケです。
この3つが抜け落ちていてはマーケティングは進められません。
5W2Hがないと物事を正確に伝えられないこと想像すると理解していただけると思います。
私の提唱するハートトゥハートマーケティングは7Pで出来ています。
4Pに、「ポリシーPolicy」「顧客Person」「タイミングPrime Time]という3つのPを加えた概念です。
これによって誰に、どんな商品・サービスを、どんなチャネルで、いつ、いくらで提供するのか、そしてお客様の購入動機を起こさせる一番大切な「共感の種」である「ポリシー」が表現されます。
最近の見込み客の購買パターンをみると facebookなどのSNSにおいていかに「いいね!」が付いているか?
知り合いがそのページを見て「いいね!」と言っているかが大きく左右されることに気づきます。
ですから企業はいかにして「いいね!」を獲得できるかが儲かるか儲からないかの分かれ目になるのです。また、「いいね!」の基になる「ポリシー」こそがマーケティングの重要事項となっているのが現状です。
次に、いったいこの「ポリシー」とは何かということをご説明しましょう。
ズバリ「ポリシー」とはミッション、価値観、メッセージです。
[ミッションとは・・・]
ミッションとはどのようなことを通して何を目標にするかを示すものです。
企業で言うなら「事業ドメイン」すなわち
1,どの市場にどんな商品・サービスを投入して
2,いかなる価値を提供し
3,何を目標にしているかということです。
[価値観とは・・・]
価値観とは考え方のものさし、規範のようなものです、「これはこう考える」「これはやらない」ということをまとめたものです。
たとえば「儲け」に関する定義、「仕事」や「報酬」に関する定義などリーダーが物事を考えるものさしになるものを文字化したものです。(参考までに弊社の価値観の一部をご紹介します)
[儲け]
自社、自身にとって価値あるものが費用対効果良く手に入ること。
お客様に価値ある商品・サービスを提供し、その報酬としての対価のこと。
対価は金銭に限らない、こちらの欲するもの、価値ありと思うものであれば「ありがとうございます」も対価として十分価値はある。
[仕事]
仕事は常に要求された内容の120%を提案する。
ムリと思うしごとは請け負わない、ただしそれを承知で要請された場合には200%のパワーでやり抜く。
(決して時間がないなどのいいわけで中途半端な仕事はしない)
価値観は見込み客に対し「この会社は何を基準に物事を考えているか?」がわかり、共感した人たちを顧客にすることができます。
チーム内においてはメンバー全員に「リーダーは何を基準に物事を考えているのか」が明確になり、チーム全体の価値観が一致させることができます。また価値観を定めることによってリーダーは チームからもお客様側からも 「ブレない人」と言われる状態になります。
価値観はリーダーの心得を文字や言葉にしたものであり、チーム全体で共有する、いわば憲法のようなものです。
これはチームの統一感をはかる上で最も重要なことです。
[メッセージとは]
”ポリシー”を表現する上でもう一つ大事なものに「メッセージ」があります。
メッセージとはポリシー、すなわち ミッションや価値観を 一言で言い表すものです。
例えば私の場合で言えば「遊びながら幸せに儲ける」や「ハートトゥハートマーケティングを通して幸せの定義を伝導する」というもの、「その一言を聞けばその人の考えていることが大体分かる」ものです。
「ミッション」と「価値観」そして「メッセージ」、この3つがポリシーです。
マーケティング4Pプラス3つのPの2つめの「顧客」personについてですが、一般的なマーケティングの4Pには「顧客」は含まれていません。個人・企業のおつき合いしたい相手方を特定させていません。お客様を考慮に入れていないマーケティングなど今や考えられませんね!
(3C分析において特定するという考えもありますが優先順位は高いはず、ならば商品、価格、などと同等に扱うべきです。)
「顧客」は、以前は男女、年齢や職業、収入によって分類するデモグラフィックによるものが重要視されていましたが、世の中の価値観が多様化する現代では、どのような価値観、趣味嗜好によって分類する、いわゆるサイコグラフィック的な分別の方が効果があります。
最後に「タイミングPrimeTime」についてお話ししますと、
直接的な「時間」に関する概念と「時間のフロー」に関するもの、そして「開始、終了の地点」との3つに分かれます。「時間」は、たとえば営業時間のことです、時間のフローとは順序、日程のことです。
私が一番大切にしているものは次ぎの開始、終了に関することです。
まさに「いつはじめるか」「いつ終わるか」ということです。
今まさにアベノミクスによる景気浮上のタイミングが来ました、ここでは積極的に攻めるタイミングです。
それ以前は開始の準備を根気強く待つということが必要でした。
マーケティングの準備が整ったとしても、どの施策をどのタイミングで打つか!これはとても重要です、また、どこで終了するか、それを決めないと新たな行動を起こせません、私が多々見た失敗は事業の終わりを決めないから新しい事業が興せず、その結果新たな時代のステージに上がれず、旧態依然、時代遅れになるのです。
「始まり」「終わり」はまさにプライムタイム(大切な時)なのです。
以上3つのPを以前から一般的に言われている4Pにプラスしたものがハートトゥハートマーケティングの7Pです。
この7Pを具体的に使うと、こうなります。例えば1店の飲食店を出店します。
これをハートトゥハートマーケティングの7Pを当てはめると以下のようになります。
Person 20歳から35歳くらいの「少しくらい高くてもセンス、機能性の良いものが欲しい」
という女性客やヘルシー志向の家族客
Product 食育を基本理念にした、ヘルシーで安心・安全な料理と全員女性スタッフで
女性ならではの細かい心使いと献身的なサービス
Policy (ミッション)「安心・安全な色を「食育」という概念を通して提供し、
お客様に幸せを感じていただく」
(価値観) 「NO」と言わないサービスの実行
常にお客様の情報はすべてのスタッフで共有する
商品・サービスは「お客様を幸せにするツール」である・・・
(メッセージ)「食育を通してお客様の幸せ作りをするお店」
Price 単品980円〜 定食1380円〜 宴会3500〜
PrimeTime(営業時間)モーニング8:00〜11:00
ランチ11:00〜14:00
カフェ14:00〜17:00
ディナー17:00〜21:00
(オープンスケジュール)2013年3月10日オープン
Promotion PR関係 オープン前マスコミレセプション
facebook 食べログ ぐるなび ホットペッパー
地域コミュニティー営業 企業向けVIP会員等々
お店を1軒オープンする場合や企画を作るとき、私はこうやってハートトゥハートマーケティングの7Pにしたがって計画します。
仮にもし、ここに顧客概念がないと、どこに向けて、誰に向けて告知をするかが曖昧になってしまい、広告ターゲットは広くならざるを得なくなり、その結果ムダな経費を使うことになりますし、見込み客にムダな行動を取らせることになり、やがて価値観の合わない顧客がおとずれ、商品・サービスに不満を持ち、それによって店全体が自信喪失することになります。
タイミングを間違えると出店してはいけない時にムダにお金をかけますし、一番市場の購買意欲の沸く時間帯も把握しておかなければなりません、スケジュ−ルを立て、スピード感のある行動を取る必要もあります。
タイミングを計るには政治、経済、社会状況(世界情勢)、技術革新などに常にアンテナを張り、市場の動向を見極めておく必要があります。
ポリシーが抜けると大変なことになります、現在お客様の購買理由に「共感したから」「いいね!」と思うから、もしくは知り合いが「いいね!」をしているのでそれを信頼してということが常識になりつつあります。
「いいね!」機能を活用させ、いまや企業の集客の主軸として使われているfacebookの効果をみると明白です。
もし共感の基である「ポリシー」が表現されていないとすると、お客様はどんな考え方に共感すべきかが分からなくなり、単に機能が良いか安いかという判断基準で選ぶことになります。そうすると一方では共感を基に繁盛している企業の傍らで価格競争、付加機能競争に巻き込まれるという最悪の状態をさまようこととなります。
こうして4Pプラス3Pででき上がったハートトゥハートマーケティングはほぼ漏れなくマーケティング計画が成り立つようできています。