電通、スペインの広告代理店を買収 同国2位のシェアに

株式会社電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」(以下 DAN)は、傘下のイージス・メディア・イベリアを通して、スペインの有力な広告代理店「Ymedia」(以下 ワイメディア社)の株式 51%を、同社主要株主から取得したと発表した。
また、ワイメディア社の買収に伴い、DAN はワイメディア社が主要株主である同国のデジタルエージェンシー「Wink TTD」(以下 ウインク社)の株式 31.8%も、ワイメディア社に付帯する形で取得した。

今後 DAN は、ワイメディア社、ウインク社、およびこれら2社の株主との個別合意に基づき、2019 年までに2社をイージス・メディア・イベリアの 100%子会社にする予定。
これら2社の買収の狙いは、世界トップ 20 マーケットのひとつであるスペインにおいて、同社グループの競争力をさらに強化していくことにある。ウインク社は設立以来、ワイメディア社のデジタル部門としての役割を担っている。ワイメディア社は統合型の広告キャンペーン展開に強みを持ち、デジタルマーケティング事業を専門とするウインク社や同社グループの Isobar(アイソバー)と連携することで、クリエーティビティーの高いサービスを提供する広告代理店としてのポジションを確立してきた。

同社グループはこれまでスペインのメディア事業においては、Carat(カラ)と Vizeum※(ビジウム)という2つのブランドで事業を展開してきましたが、今回の買収を契機に、現 Vizeum Spain(ビジウム・スペイン)を買収後のワイメディア社に統合し、より強固なサービス体制で事業を継続していく。これにより、改めて競争力の高い2系列のサービス体制が整備され、スペインにおける事業規模が拡充されることになる。その結果、同社グループの市場シェアは高まり、同国において業界2位のポジションを獲得できるようになる。