電通とデジタルガレージ、新会社「電通サイエンスジャム」を共同設立 最先端科学のビジネス化狙う

株式会社電通と株式会社デジタルガレージは、最先端科学の研究成果をビジネス化していくための新会社「株式会社電通サイエンスジャム」を8月1日設立し、8月7日から営業
を開始すると発表した。

日本の最先端科学の研究成果には、大きなビジネスの種になり得るものが多くあるが、研究を行う科学者・研究者にとって、その成果をビジネスに結びつける機会は限られており、優れた研究成果が必ずしも十分に生かされていないという現状がある。

こうした状況を背景に、国内外企業とのネットワークを持ち、新しいアイデアや発想力で時代を切り開くツールやサービスの開発実績を有する電通と、インターネットの創成期から最先端のデジタルサービスを発掘し、多くの有望なベンチャー企業を育成してきた実績のあるデジタルガレージは、サイエンス領域における研究成果のビジネス化を促進する新会社を共同出資で立ち上げることとした。

今回設立した「電通サイエンスジャム」は、優れた研究成果を挙げている科学者・研究者を見いだし、こうした科学者・研究者と連携を図りながら、機動力とノウハウを生かした製品・サービスの開発を独自に行う。両社の強みを生かしたさまざまな分野の企業とのコラボレーションを通して、新たなビジネスの開発と産業の創造および育成を進めていく。

第1弾として、脳波の計測/分析に関する研究の第一人者である慶応義塾大学 理工学部の満倉靖恵准教授と連携し、事業開発を行います。電通はこれまでも「neurowear(ニューロウェア)」プロジェクトの推進により、脳波コミュニケーションツールとして世界的に知られるようになった「necomimi(ネコミミ)」の開発や、脳波の状況で推奨するミュージックを変える音楽レコメンデーションエンジン「mico(ミコ)」の開発(満倉准教授との共同プロジェクト)を行うといったパイロットスタディを積み重ねてきている。
こうした経験を通じて蓄積したノウハウを、新会社の事業に積極的に活用していく。

【新会社の概要】
社名:株式会社電通サイエンスジャム(DentsuScienceJamInc.)
資本金:1億8,000万円(電通66.7%、デジタルガレージ33.3%出資)
所在地:東京都区港区赤坂4丁目2番28
URL:http://www.dentsusciencejam.com/
設立:平成25年8月1日
事業内容:
 ①企業とのコラボレーションによる新たなビジネス開発や共同研究の推進
 ②最先端科学を活用した独自の製品・サービスの企画・開発
 ③脳波を用いたリサーチ手法など、最新のマーケティングサービスの提供
 ④先端技術を応用した企業の新製品開発におけるアイデアやプランニングの提供
代表者:代表取締役社長 細金 正隆
    (現電通コミュニケーション・デザイン・センター専任局長)
    代表取締役 神谷 俊隆
    (現電通コミュニケーション・デザイン・センター事業開発ディレクター)