ニールセン、シンガポールのINFORMATE MOBILE INTELLIGENCEと戦略的提携

ニールセンは12月4日、シンガポールに本社を構えるInformate Mobile Intelligence との戦略的提携を発表した。

Nielsen Informate Mobile Insightsと呼ばれるこの戦略的提携は、アジア太平洋、中東およびアフリカ地域を対象としている。
ニールセンの消費者およびマーケティングに関する専門性とInformate社のテクノロジーおよび専門分野を組み合わせることにより、極めて明快に消費者がどのようにモバイル機器を使用し、モバイルコンテンツを利用しているかについて情報を提供できるようになる。

2011年7月に発表され、既にインドで提供されているNielsen Infomate Mobile Insightsを拡大させる本提携では、スマートフォンの機能やアプリケーションの利用、そしてネットワーク数を始めとする幅広い領域における消費者のスマートフォン利用動向についてのデータ、分析およびインサイトを提供することにより、携帯端末メーカー、モバイルメディアコンテンツプロバイダー、ネットワークオペレーターおよび消費者ブランドを支援する。

インドネシアでは、Nielsen Informate Mobile Insightsは、スマートフォン利用者で構成されるパイロットパネルを通してスマートフォン利用動向を追跡しており、スマートフォン利用について、以下のような主要トレンドを発見した。

– 消費者は1日平均4時間スマートフォン端末を利用しており、コミュニケーションおよびエンターティンメントが利用時間の上位を占めている (それぞれ36%、23%)。(図1参照)

– 女性が、通話、SMS、チャット、電子メールなどのコミュニケーションに1日平均2時間費やしているのに対し、男性がそれらに費やす時間は 1時間強である。(図2参照)

– Android利用者のアプリケーション利用が最も高く、毎月およそ13本のアプリケーションを端末にインストールし、毎日1時間強アプリケーションを利用している。

– インドネシアの消費者は、Wi-Fiより携帯電話通信網を好む傾向にあり、1日の平均消費データ量は、携帯電話通信網経由が15メガバイトなのに対し、Wi-Fi経由は10メガバイトである。

本提携について、ニールセン テレコムグループ、アジア太平洋、中東及びアフリカ担当マネージングディレクターのビシャル・バリ氏は「モバイルエコシステムは、特に携帯端末メーカー、コンテンツおよびネットワークセクターのマーケターに、莫大な機会および挑戦を提示します。モバイル消費者は、端末およびコンテンツに関する多数の選択肢に困惑しています。オンデバイスメーターから実際の利用動向を理解することは、消費者のトレンドや機会を熟知し、マーケターが消費者獲得およびロイヤルティ確保のために戦略を定義するのに役立ちます。

スマートフォンは、マーケターがマーケティング媒体として単純に無視できない段階に達しており、従って、今回私たちがインドネシアのパイロットパネルから発見したインサイトは、クライアントが、消費者がどのようにデバイスを利用し、アプリケーションを活用しているかを理解する手助けとなり、マーケターにとっては決定的な重要性を持つものとなります。モバイルが急速に消費者の世界の中心となっていく傾向にある中、これはまた、CPG、ファイナンシャルサービスおよびその他の業界のマーケターにとっても関連性のあることです。」と述べている。

Informate Mobile Intelligence President のケダル・ソホニ氏は「ニールセンとの提携関係を拡大し、多様な市場で活動する企業がより深くスマートフォン動向を理解する支援をできるようになることをとても楽しみにしています。スマートフォンの導入は急増しており、企業は、消費者がどのようにデバイスを利用しているかについて、より詳細な調査を緊急に必要としています。オンデバイス計測の最新技術を利用しているニールセンとInformateの提携は、それを可能にします。」と述べている。

図表1: 月平均のスマートフォン利用時間内訳

図表2: コミュニケーションに費やす時間 (単位: 分)