ポーラ・オルビスHD、2025年12月期3Q決算を発表 減収ながら営業・純利益は前年同期比10%の増益

株式会社ポーラ・オルビスホールディングスは、2025年12月期第3四半期の連結業績(2025年1月1日~2025年9月30日)を発表した。
 
【連結経営成績(累計)】
売上高   :1250億200万円(前年同期比 0.3%減)
営業利益  :119億5200万円( 同 10.5%増)
経常利益  :112億2400万円( 同 4.3%減)
四半期純利益:76億5200万円( 同 10.1%増)
 
同第3四半期連結累計期間の売上高は、主に基幹ブランドであるPOLAブランドの売上の減収影響により前年同期比0.3%減の1250億200万円となった。

営業利益は売上高減による粗利の減少があるものの販管費の削減等により同10.5%増の119億5200万円、経常利益は為替差損益の影響により同4.3%減の112億2400万円だった。これらの結果に加え、子会社の清算を決議したことに伴う法人税等調整額の減少により四半期純利益は同10.1%増の76億5200万円となっている。
 
主要となるビューティケア事業の基幹2ブランドのうちPOLAブランドは、成長軌道への回帰に向けた事業基盤の構築を進めている。国内事業では、委託販売チャネルにおける成長店舗群の売上伸長の加速と、その他のチャネルにおける更なる事業成長の実現に取り組んだ。

9月にリニューアル発売した最高峰シリーズ「B.A」のスキンケアを軸にしたコミュニケーションにより、既存顧客売上が増加に転じたものの、店舗数減による顧客数の減少影響等により、国内事業全体では前年を下回る実績だった。

海外事業では、重点市場である中国でブランドプレゼンスの確立のためのハイプレステージ顧客層との接点拡充とCRM強化に取り組んでいるものの、中国を中心とする一部のアジア地域における景気減速の影響が継続しており、海外事業全体で前年を下回る実績となった。これらの結果、同ブランドは前年を下回る売上高・営業利益となった。
 
もう一つの基幹ブランドであるORBISブランドでは、更なる高収益体質を目指して顧客の定着とLTV向上に注力した取り組みを進めた。国内事業では、5月に発売した「オルビス ザ クレンジング オイル」等の高付加価値商材が好調に推移。

また、直販チャネルでは顧客数・購入単価ともに伸長しており、外部チャネルでは顧客接点の拡大とともに高い売上成長率を維持し国内事業全体で前年を上回る実績となった。

海外事業では、中国を中心とする一部アジア地域における景気減速の影響の継続や、中国法人の清算を決議した影響により、海外事業全体で前年を下回る実績だった。これらの結果、同ブランドは前年を上回る売上高・営業利益となっている。
 
Jurliqueブランドは、豪州及び中国を中心としたアジア市場での事業成長に向けた取り組みを継続。本国である豪州においてはECチャネルが前年を超過した一方で、百貨店チャネルが苦戦。

中国においては、景気減速の影響が継続し、百貨店・ECチャネルともに販売が落ち込んだ。これらの結果、同ブランドは前年を下回る売上高となった。一方で、組織構造改革が進んだこと、適切な販管費コントロールを実施したことにより、営業損失は改善している。

これらの結果、ビューティケア事業全体の売上高(外部顧客に対する売上高)は1204億1100万円(前年同期比0.9%減)で、営業利益は118億5500万円(同1.0%増)となった。
 
 
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120251105587999.pdf