“加藤公一レオ”の「広告業界的ぶっちゃけ話」

通販王国と言われる九州で、一貫してダイレクトマーケティング型ネット広告に従事し、ネット広告の第一人者と言われる株式会社売れるネット広告社の加藤公一レオ氏の広告業界的“辛口コラム”

加藤公一レオ

第8回:世界に誇れる売れるネット通販の「おもてなし」ポイントはココだ!

通販王国と言われる九州で、一貫してダイレクトマーケティング型ネット広告に従事し、担当した全てのクライアントを大成功させてきた、「売れるネット広告社」の加藤公一レオ(LEO)氏。現在は日本の大手メーカー系通販の約7割が広告コンサルティングを依頼しており、この分野を独占している。数々の「貧乏」ネット通販を、瞬く間に「売れる」ネット通販へと変貌させてきた加藤公一レオ氏が「ネット通販でのおもてなし」について語る。

世界のビジネス変革で一層注目される、「おもてなし」の心

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決定し、日本への注目が高まっている今、「おもてなし」という言葉が頻繁に聞かれるようになった。

※一時期巷で流行った「お・も・て・な・し」というワード、心に残っている人も多いだろうw

そんな「おもてなし」が、インターネットの世界でも注目されている。というのも、これまでアメリカなどで主流だった従来の「売り切り型ビジネス」から「サブスクリプションモデル」に乗り換えようとする動きが今、活発になっているからだ。

「サブスクリプションモデル」とは平たく言うと、「定期購読システム」で、昔からある新聞や雑誌の購読のように、お客様に、月々一定の金額をもらってサービスを提供するビジネスモデルの事。かのAdobeが2013年、従来の箱入りソフトの売り切り型を一切中止し、月単位での契約が可能なサブスクリプションモデル「CC(Creative Cloud)」に全面的に切り替えたのは有名な話だ。(ソース

ただ、サブスクリプションビジネスはユーザーの購入が簡単な反面、毎月の支払いの度に顧客がサービス離れをする可能性を含んでいる。その為、顧客満足度を高める、あらゆる努力を積み重ねていかなければならない。そこで改めて「おもてなし」の心が、インターネットの世界でも注目されているのだ。

江戸時代から受け継がれるリピーター重視の日本気質

日本のリピーターを大事にする文化は、江戸時代からの伝統としてあり、日本人の気質に根付いている。江戸の商人は火事が起こったらなんと、糊で滲まないように加工した顧客台帳をまず井戸に放り込んでいたらしいw

そして火事がおさまったら、井戸からひきあげ、馴染みのお客様を1軒1軒ご訪問したりしていたそうだ。

何を失ってもお客様さえいたら、ビジネスはやり直せる。「新規顧客獲得コスト」なんて言葉がない時代から、商品や建物の損失よりも、馴染みのお客様との関係がパーになる損失は計り知れないと知っていたのだ。(ソース) そういった伝統を受け継ぎ、日本では「おもてなし」重視で、リピーターをすごく大事にしてきた。

そんな元々「おもてなし」の文化が根付いている日本人を「更に」満足させる為、私は過去16年間で何百回もの【A/Bテスト】を繰り返し、きめ細やかな「おもてなし」の実現に挑戦してきた。お客様の心を掴みつづける為、さりげない心遣いを随所に散りばめている“最強の売れるノウハウ”は、世界トップレベルだ。

断言しよう、売れるネット広告社のネット通販の「おもてなし」は世界に通用する!!

前に述べたように、アメリカでは売り切り型が主流だった為、信頼関係を継続的に築いていく文化が浅く、顧客満足度の点ではまだこれからだ。

なので海外向けにASPサービスを作ってとあれこれやるよりも、この「おもてなし」の仕組みをそのまま持っていったら、間違いなく売れる。ズバリ儲かる!「おもてなし」されて嫌という人種はいないし、いたとしたら少しひねくれ者だw

そこで今回、売れるネット広告社の“最強の売れるノウハウ”の中で、「おもてなし」ポイントをいくつか伝授したいと思う。

 

「おもてなし」 其の一/目的地までのスムーズな誘導

まずは接客の基本、お客様をお迎えし、きちんとお客様が望む場所まで誘導すること。基本中の基本すぎて拍子抜けするかもしれないが、ネット通販の世界ではこれができていない企業がとても多い。

あなたも旅行先のホテルで、駐車場がどこかわからなくてイライラ、お部屋までの道順で戸惑った、そんな経験があるのではないだろうか。分かりにくいという事はお客様にとって大きなストレス。更にネット通販では、目的地までこちら主導でどんどん誘導し、購入していただくのが目的なのだから、迷わない動線づくりは何よりも重要である。

下記が、ネット通販誘導の良い例、悪い例である。

■ 本サイトの「トップページ」に誘導

まずは最悪な例。広告から「本サイト(ECサイト)」への誘導は絶対にやってはいけない!お客様が特定の商品を求めて広告をクリックしたのにもかかわらず、到達したページでその商品を探さなくてはならないので、最悪な誘導である。例えるならチェックインした後、なんの案内もなくロビーで放置されるようなものだ。ご法度のパターンでこれでは申込みはゼロだ。

■ 本サイトの「商品ページ」に誘導

これはイマイチな例。一応商品ページに誘導してはいるが、他の商品も見ることができる為、気持ちが散漫になり離脱の可能性も高い。また、そもそも「本サイト」というものは、リピーターやSEO対策などを意識したサイトになっており、ほとんどの場合“カタログ型”で、淡々と商品を紹介するだけの構成になっている。これでは広告から飛んで来たお客様を申込みさせることはできない。

■ 「広告専用ランディングページ」に誘導

これが大正解!ネット広告から誘導するサイトは「本サイト(ECサイト)」ではなく、必ず商品ごとに完全に独立した「ランディングページ」が大原則。例えるなら、チェックインが終わったら、専用エレベーターで特別室までダイレクトにご案内。迷わせないし、比較させない。「あなたが選んだこのお部屋は、大正解なんですよ」という気持ちだけに集中させるのだ。

迷わせない為に選択肢を与えず、余計な情報を省く!

人というのは実は、選択肢が増えると一見便利なようで、迷ってしまって逆に買えなくなる。なので例えば「LEOシャンプー」という商品でネット広告を打つ場合、そのリンク先のランディングページでは「LEOシャンプー」しか買えないページ構成にすることが重要である。

選択肢を与えず、余計な情報を省き、必要最低限のコアな情報だけ提供し、その一つの商品を売ることのみに集中したページを制作することだ。

この様に、お客様が迷わない様に「的確かつスムーズな誘導を行う事」、これが1つめの「おもてなし」だ。

 

「おもてなし」 其の二/お客様の“面倒くさい”を楽にする

そもそも、「おもてなし」の極意はお客様の不便や不愉快を取り除き、いかに居心地良く過ごして頂くかに心を配る事だ。そしてネット通販での不便さ、面倒くささの最たるものは「申込みフォーム」である。申込みフォームの面倒くささの要因は2つある。

1つめが、ランディングページから注文完了までが長過ぎるということ。日本の平均的なショッピングカートは注文完了までに、平均で“8つ”のページを遷移がある。つまり、せっかくお客様がランディングページでその商品に興味を抱いたのに、クソ面倒くさい“8つ”のページを遷移しないと注文を完了することができない。

2つめが申込みフォームの入力に手間がかかるということ。長々と入力してやっと終わったと申込みボタンを押したとして、その入力情報に何かしらのエラーがあると、また戻ってやり直しをさせられる。誰しもがイライラする。ブラインドタッチが早い私でも、イライラするのだから、購入を迷っているお客様が申込みの面倒くささで離脱するのは、至極もっともだ。

この2つの面倒くささの為、せっかくランディングページで高まったお客様の購入意欲がどんどん冷めていき、通称「カゴ落ち」とよばれる離脱をまねいている。

「申込率」をアップさせ、「離脱率」をダウンさせるには、どうすればいいか。

答えは簡単。どちらも楽にしてあげることだ。

 

遷移ページが多すぎる問題は「申込みフォーム一体型のランディングページ」で解消!

1つめの遷移ページが多すぎる問題への対策は、単純にランディングページから商品購入までの遷移を短くすればいいのである。ランディングページからショッピングサイトのカートへつなぐ構造をやめ、ランディングページと「申込みフォーム」を“一体型”にしてしまえばいい。

ランディングページの中に申込みフォームを設置して、お客様がこれを記入したら「入力内容確認ページ」があって、その次に「注文完了ページ」がある。このようにシンプルな構造にすることで、お客様はたったの“3つ”のページ遷移で商品を購入できるようになり、劇的に楽になる。

 

入力が面倒という問題は「最強EFO」(Entry Form Optimization / エントリーフォーム最適化)で解消!

2つめの入力が面倒という問題への対策は、入力しやすい最新の補助機能がついた申込みフォームにしてあげる事だ。そこで、今まで何度も【A/Bテスト】 を繰り返し編み出した、申込みフォームの最強EFO(Entry Form Optimization / エントリーフォーム最適化)をお教えしよう。

【1】大きなフォントやコントラストで見やすく
通販のお客様のほとんどが30歳以上の中年・シニア層である。なので、未入力の部分はグレーにし、一般的な申込みフォームよりフォント等も大きめにして視覚的にコントラストを強く、見やすくしてあげる。

【2】必須項目の残りの数を明確に
通常の申込みフォームはお客様がきちんと必須項目を入れないと、申込みボタンを押した後にエラーが出て、途端に入力が面倒くさくなり離脱率が増える。なので必須項目はしっかりと目立つ色で「必須」と書き、残りの必須項目をカウントしてあげる。そして、必須項目が正しく入力されて初めて申込みボタンを表示させる。

【3】入力不備をリアルタイムで指摘する
多くの申込みフォームは、申込みボタンを押した後にエラー箇所の指摘がなされるが、エラー表示が多発するとお客様は離脱する。なので、お客様が間違った瞬間にリアルタイムに指摘してあげる。

【4】個人情報の入力の手間を少しでも省く
ここが一番面倒な項目な為、3つの入力補助を施している。
1. 名前を入力したらふりがな欄にも、自動的に同時に文字が入力される。
2. 郵便番号を入れたらすぐ下の住所欄にも、すぐに該当住所が入力される。
3. 名前などの入力箇所では自動で全角に、メールアドレスや電話番号など英数字を入れる所
では自動で半角に切り替わる。

【5】モチベーションをあげる為に、背景に商品画像を
これは超細かいテクニックだが、面倒くさい申込みフォーム記入中に、モチベーションを少しでもあげる為、うすく商品画像を配置する。

更にひと工夫!2回目の申込みは“2クリック”で完了

ここで更にもうひとつ、お客様を楽にする工夫がある。それは、一度購入頂いたお客様がフォローメールから再度申込みする場合、フォームが立ち上がったら、既に初回申込み時のお客様の情報が入力済みの状態にしておくという事だ。

これならお客様は申込みボタンを押すだけで、申込み完了となる。つまり、フォローメールから実質“2クリック”で申込み完了となるのである!この方法がお客様にとって一番楽な方法であり、かつ引き上げ率・リピート率が劇的に高まるのだ!

この様に、お客様の負担を最大限軽くしてあげる事、これが2つめの「おもてなし」だ。

 

「おもてなし」 其の三/セミオーダーメイドなアフターフォロー

一度サービスをご利用頂いたら、リピーターとなってもらう為、メール等を通じてCRMを行うわけだが、ここで他社を引き離す、「おもてなし」のテクニックがある。それが「セミオーダーメイドなアフターフォロー」だ。

例えば、一度利用した旅館から、不特定多数向けのメルマガが頻繁に送られ続けたらどうだろう。印象があがるとは考えにくい上、まず中身も読まれず即ゴミ箱いきだ。

対して、女将から丁度誕生日の日に「○○様 お元気ですか、誕生日おめでとうございます。こちらは向日葵が綺麗になってきました。先日お越し頂いた時に奥様が着ていらした黄色のワンピースがとても映える季節になってきました。またいらしてくださいね。奥様にも宜しくお伝えくださいませ。 ○○より」等と、個人宛のメールが来たら、覚えてくれていた心配りと共に、特別感を感じて嬉しく感じるはずだ。

こうして「おもてなし」の心を改めて考えると、大切なのは「タイミング」と「特別感」だという事に気づくだろう。なのでCRMも画一的な「メルマガ発想」をやめ、対個人への「フォローメール発想」に切り替える必要がある。

私はフォローメールの配信のタイミングも、まるでオーダーメイドの様に個人に合わせて行う為、ここでは「セミ」オーダーメイドという言葉を使っている。

特別感を感じさせる3つのテクニック

私は3つのテクニックでお客様に特別感を感じて頂いている。

1つめが、フォローメールの配信日をお客様の消費サイクルに合わせる事
2つめが、フォローメールの配信時間をお客様の都合の良い時間に合わせる事
3つめが、フォロメールに人間味を出す事

少し細かくみてみよう。

1.フォローメールの配信日をお客様の消費サイクルに合わせる

メールマーケティングはタイミングが命。多くのメルマガは、一斉配信で企業の都合で配信しているが、お客様はそれぞれ申込みタイミングが違う。なので、配信タイミングはお客様の消費サイクルに合わせる。そうすることで、オーダーメイド感が演出できるだけでなく、お客様は商品を継続するタイミングである事に気づき、リピート率も劇的に上がる。


2.フォローメールの配信時間をお客様の都合の良い時間に合わせる

お客様の申込んだ日が違うように、お客様はそれぞれ申込む時間も違う。夜8時に申込む人もいれば朝8時に申込む人もいる。つまりお客様はひとりひとり、ネットにアクセスしやすい時間も購買意欲がある時間も違うということだ。

なので、配信タイミングを初回申込み時間に合わせて送る。初回申込み時間は、ネットにアクセスしている時間帯であり、消費意欲が高い可能性が高いからだ。

3.フォローメールに、人間性を演出する

消費者は、メールの向こう側に人間味を感じたときに「何も確認せずに破棄」という事はしなくなる。多くの企業はメルマガの送信者名を企業名にしているが、単純に企業名だけではなく個人名も入れる事をオススメする。

また、いかにも広告といったインパクト重視の絵文字や装飾文字を多用したメールは逆効果。現在インターネットにおいて、メルマガでもバナー広告でも一生懸命目立たせようとすればするほど無視されるという皮肉な傾向がある。

その為、友人や取引先からくる普通のメールと同様、あくまでシンプルに、冒頭で個人名を名乗る、顧客の個人名を文中に入れる、用件以外の話題も入れるなど、愛をもってひとりひとりに語りかけるような、人間性を盛り込んだメールにする。

この様に、お客様のタイミングに合わせて人間味のあるメッセージを送る事、これが3つめの「おもてなし」だ。

 

「おもてなし」 其の四/誤字脱字の徹底チェック

最後に、見逃しがちだが、超重要な「おもてなし」ポイントがある。

「おもてなし」は、お客様に会ってからの心配りだけでなく、準備段階から相手に心を配り、見えない所に配慮をほどこす。準備段階での心配り、それがネット通販では「誤字脱字の徹底的なチェック」だ!

例えばあなたが料亭に行ったとして期待に胸躍らせる中、出てきたお品書が、トーンもバラバラ、誤字脱字があったらどうだ。板前だけでなく、その料亭自体(ネット通販では訴求している商品の広告主自体)に不信感を抱くだろう。

誤字だらけのお品書をお客様にお出ししておいて、涼しい顔をしている料亭に、誰が行くだろうか?

ちなみに、ハッキリ言ってオンライン広告マンのチェック能力は9割が落第点。中にはランディングページのリンクまで間違っているなんてヒドイやつまでいる。広告マンは、「自分のお金でないから、まぁ、次気をつければいいか」なんて気持ちかもしれない。だが、広告主は懐を痛ませながら、出資している。

広告主の期待や、その一文字にいくらコストがかかっているのかを想像できたら、絶対に手を抜くことなんてできないはずだ。あなたは“紙に出力”して“命がけでチェック”しているか? 胸に手をあてて考えてみてほしい。

売れるネット広告社の社内で使っているチェックリストの項目は100個以上あるが、その一部を参考までにシェアしておく。

 

<誤字脱字チェック>
□トーン&マナーが統一されているかチェック
□記載している商品名が統一されているかチェック
□文言の言い回しが統一されているかチェック
□値段やオファーは統一されているかチェック
□数字の記載方法は統一されているかチェック
□申込みアイコンのアンカーリンクチェック
□動画の再生チェック
□ソーシャルプラグインチェック
□ソースチェック
□モバイル向けLPの場合、容量制限が守られているかチェック
□エントリーフォームの項目が正しいかチェック
□各デバイスでのチェック
□各ブラウザでのチェック
□キャンペーン期間設定をチェック
□エントリーフォームから申込めるかチェック/テスト
□データベースに個人情報が入っているかチェック/テスト
□重複申込みチェック/テスト
□記載されているメールアドレスに送信できるかチェック/テスト
□記載されている電話番号に繋がるかチェック/テスト
□記載されているFAX番号に送信できるかチェック/テスト
□外部リンクのチェック/テスト
□EFOが正常に動作するかチェック/テスト
□効果測定のチェック/テスト
□フォローメールの差出人のチェック
□フォローメールのURLチェック
□フォローメールの顧客姓置き換えチェック

ちなみに、売れるネット広告社では「社内3名・クライアント3名・制作会社/システム会社3名と最低でも9名」でこのチェックをルール化している。ここまでして、初めてお客様の目に触れるに値するものになる。

この様に、お客様の目に触れる前に不備がないか徹底的にチェックをする事、これが4つめの「おもてなし」だ。

おわりに

以上、いかがだっただろうか。海外展開する会社も、そうでない会社もこれを機会にもう一度ネット通販での「おもてなし」について、考えてみてはどうだろうか。

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