“加藤公一レオ”の「広告業界的ぶっちゃけ話」

通販王国と言われる九州で、一貫してダイレクトマーケティング型ネット広告に従事し、ネット広告の第一人者と言われる株式会社売れるネット広告社の加藤公一レオ氏の広告業界的“辛口コラム”

加藤公一レオ

第21回:『売れる広告マン』に必要な“素質”とは?クライアントの広告費を「自分のお金」と考えろ!

 

こんにちは、『売れるネット広告社』代表取締役社長 CEO 加藤公一レオです。

 

私は新卒で三菱商事に入社し、その後大手広告代理店のADKに転職して、広告の世界に入った。最年少で管理職に抜擢されたサラリーマン時代は何十人もの部下がいたし、2010年に『売れるネット広告社』を起業してからも、社内外であらゆる社員や経営者を見てきた。

 

これまで大勢の広告マンを見てきて確信しているのは、伸びる広告マンと伸びない広告マンのあいだには、“素質”に決定的な違いがあるということだ。

 

その“素質”とは何なのか。本質に踏み込んで、『売れる広告マン』に必要なマインドや姿勢についてお話する。

 

 

■“心配性”の広告マンはキャンペーンを成功させられる

 

ここであなたにひとつ質問したい。『売れる広告マン』に必要な“素質”とは何だろうか?

 

この質問をすると、「企画力」「コミュニケーション能力」「プレゼン能力」などさまざまな答えが返ってくる。それらが広告マンとして活躍するうえで重要な能力であるのは間違いない。しかし、広告マンにとってもっと大事な“素質”とは、ズバリ“心配性”であることだ!

 

「はっ?」と思った読者もいるかもしれないが、『売れる広告マン』というのは、外見は堂々としていて自信に満ち溢れているように見えるかもしれないが、内面は超が付くほどの“心配性”である。実は私もそうだ(笑)

 

なぜ“心配性”になるかというと、『売れる広告マン』には自分を信頼してキャンペーンを任せてくれたクライアントに対する責任感がめちゃくちゃあるからである!クライアントの広告キャンペーンをミスなく完璧に実行しようとすると、自然と“心配性”になるのだ。

 

反対に、クライアントへの責任感のない広告マンは“心配性”にはならない。私はサラリーマン時代も起業してからもあらゆる広告マンを見てきたが、“心配性”になるくらい責任感のある広告マンはクライアントのキャンペーンを成功させられる!逆に、見た目はともかく、内面で余裕をこいている広告マンはボンクラばかりなので、平気でミスを連発する…。

 

“心配性”という言葉にはネガティブな印象があるかもしれないが、広告の仕事において、責任感からくる“心配性”は、クライアントを成功に導く必須の要素なのである!!

 

 

■クライアントのレスポンスに一喜一憂できるか

 

もうひとつ、『売れる広告マン』に必要な本質的な“素質”とは、「クライアントの成功やキャンペーンの結果を『自分事』として心から喜べる性格」である!

 

これまで大勢の部下や社員を見てきたが、伸びない広告マンはクライアントのレスポンスがどうなろうと感情がなかった。キャンペーンが成功したときは「そうですか。良かったですね」、キャンペーンが失敗したときは「そうですか。残念ですね」と、結果が良くても悪くても同じテンションなのである…。こんな広告マンはまず伸びない。

 

反対に、伸びる広告マンはクライアントのレスポンスに対して心の底から一喜一憂する。結果が良ければ「よっしゃー!」と大声でガッツポーズして喜ぶし、結果が悪ければ心から危機感を抱いて対策を考える。

 

このように、クライアントのレスポンスに心から一喜一憂する広告マン、言い換えればクライアントの結果を『自分事』として考えられる広告マンは必ず伸びる。もっといえば、『売れる広告マン』というのは、「クライアントのお金(広告費)をまるで自分のお金のように考えられえる」広告マンなのである。

 

 

■クライアントの広告費は“命のお金”

広告マンは、クライアントの広告費を単なる「受注」と考えてはいけない。そのお金はクライアントの経営者や社員が汗水たらして働いて稼いだ“命のお金”である。

 

あなたがもし、自分が一生懸命貯めた3000万円を使って広告を打つとしたら、1円たりともムダにしないように必死で企画を考えるだろう。3000万円以上の利益を出すために、命がけで広告の費用対効果を改善しようとするし、ミスがないよう徹底的にチェックするだろう。コストを抑えるために命がけで交渉するだろう!

 

クライアントの「広告費=命のお金」を預かる広告の仕事は、本来これだけの責任を伴うものなのである!広告マンがクライアントから預かる広告費を「受注=他人のお金」と考えた瞬間、広告キャンペーンは失敗する。反対に、クライアントから預かる広告費を「自分のお金」と考えると、マインドも結果もすべてが変わる!!

 

クライアントの広告費は、本来社員にボーナスとして還元することもできるお金だ。しかしクライアントはあえてそれを「広告費」として未来に投資しているのである。

 

クライアントの“命のお金”を預かる以上、広告マンには売上や利益という結果で『倍返し』する義務がある。広告業界で働くあなたには、何よりもクライアントの広告費の重みを理解してほしい。

 

 

■広告費を「自分のお金」と考えるとすべてが変わる

私自身、サラリーマン時代に1社で月2億円という大きな予算を扱ったことがあるが、媒体社に対しては5000円の値引き交渉までやっていた。「2億円」という総額に比べると、「5000円」なんて微々たる金額だが、クライアントの広告費を「自分のお金」のように考えると、少額だからといってないがしろにはできなかったのだ。

 

クライアントの広告費を「自分のお金」のように考えるようになると、すべてが変わる!広告賞狙いの趣味みたいな広告の提案はできなくなり、真剣に『売れる広告』を考えるようになる。徹底的にコスト交渉をするし、ミスをしないように命がけでチェックする。

 

そのようなマインド・姿勢で仕事をすれば、そのクライアントのキャンペーンは大成功する!すると翌年には広告費が倍になって返ってきて、クライアントとともに大成長するという“ドラマ”を実現することができるのだ!!

 

世の中の広告マンには、「広告費をもらう」ではなく「広告費を預かる」「自分で広告費を作る」というマインドを持ってほしい。

 

「広告費を預かる」というのは、「クライアントの広告費は自分のものではなく、一次的に預かっているだけなので、売上や利益という“結果”で返す」ということだ。「自分で広告費を作る」というのは、クライアントのキャンペーンを成功させることによって、自分の力で翌年以降の広告費を増やす」ということである。

 

これらを実践し成功体験を積めばどんどんプラスのスパイラルが生まれるし、噂が広まって指名のオファーが殺到するだろう。広告業界というのは、 “個人”が有名になれる日本では数少ない業界だ。広告業界に入った以上、あなたも個人として『ブランド』を持ち、真の安定=“最強の実力”を手にすることを目指してほしい。

 

売れるネット広告社採用サイト
https://www.ureru.co.jp/recruit/

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