“加藤公一レオ”の「広告業界的ぶっちゃけ話」

通販王国と言われる九州で、一貫してダイレクトマーケティング型ネット広告に従事し、ネット広告の第一人者と言われる株式会社売れるネット広告社の加藤公一レオ氏の広告業界的“辛口コラム”

加藤公一レオ

第26回:大成功しているD2C(ネット通販)企業に学ぶ、広告代理店との上手な付き合い方~“人たらし”になれ!

 

こんにちは。『売れるネット広告社』代表取締役社長 CEO 加藤公一レオです。私はこれまで大手広告代理店時代を含め20年以上広告業界に身を置く中で、大手ナショナルクライアントから中小のD2C(ネット通販)企業まで、さまざまなクライアントのコンサルティングを手がけてきた。

普段は広告の費用対効果(ROAS)を改善するノウハウを説くことが多いが、今回は少し趣向を変えて「広告代理店との上手な付き合い方」についてお話したいと思う。というのも、広告主がキャンペーンを成功させるためには、キレイゴトなしに広告マンを“やる気”にさせて、うまく使いこなす必要があるからである!

ズバリ、広告マンをうまく使いこなすポイントは“人たらし”になることだ!広告マンを自社の案件に注力させるために、広告主が使えるテクニックを伝授しよう。

 

キャンペーンを成功させるには広告マンを“やる気”にさせろ

 

結論から言ってしまうと、キャンペーンを成功させるには、広告の運用や制作を仕切っている広告マン(担当者)を“やる気”にさせることが大切である!

広告主にしてみれば「なんでこっちが広告マンを“やる気”にさせてあげないといけないんだ」と思うかもしれないが、広告マンを“やる気”にさせるのは広告マンや広告代理店のためではなく、あくまでも広告主のキャンペーンを成功に導くためだ!つまりは、自社(自分)のためなのである!まずはこれを忘れないようにしてほしい。

「広告のプロ」たるもの、世の中の広告マンは、常に最高のモチベーションを持って、すべての案件に全力で取り組むべきである。とはいえ、広告マンも「人の子」である。

広告マンは1人でたくさんの案件を抱えているし、仕事をしていれば日々色々なことがある。現実問題として、常にすべての案件に対して100%のモチベーションで取り組むのは難しい…。

ところが、現実には広告マンのモチベーションがキャンペーンの成果を左右することは珍しくない。広告が無形商材である以上、広告マンの“やる気”はキレイゴトなしに重要である!!広告主には、自社のキャンペーンに注力してもらうために、広告マンを “乗せる”ことを意識してほしい。

その前提として、世の中のすべての広告主は、次のことを理解しておくべきである!ズバリ、広告マンというのはクライアントから「ありがとう」と言われたい生き物だw

クライアントから「ありがとう」と言ってもらえるだけで、モチベーションがアップし、そのクライアントのキャンペーンを成功するためにさらに頑張るのが広告マンなのである!キャンペーンを成功させたければ、キレイゴトなしに広告マンの心理(性質)を理解し、うまく使いこなす気概を持とう。

 

広告主は“人たらし”であれ

 

事実、売上100億円を超えて大成功しているD2C(ネット通販)企業は、広告マンとの付き合い方がうまい!!定期的に自社の商品を広告代理店のスタッフに送って「いつもありがとう」と伝えたり、広告代理店向けのビデオレターを作って社長以下、社員みんなで担当の広告マンに感謝の気持ちを伝えたりしているのである。

ベタだと思うかもしれないが、 広告マンを“やる気”にさせるには、こうした「ウェット」なアプローチが思いのほか効果的である。ズバリ、広告マンをうまく使いこなすポイントは“人たらし”になることである!!

実際に、私が大手広告代理店時代に担当していた健康食品通販会社は、「いつもありがとう。お疲れ様」という手紙つきで、定期的に段ボール箱いっぱいの商品を送ってくれた。「みなさんに配ってください!」と、営業担当だった私だけでなく、その後ろにいるクリエイティブスタッフのことまで考えてくれていたのである!さらに、年に1回「ありがとう。レオさんのおかげて売上が伸びました!」という感謝の詰まったビデオレターも作ってくれた。

ここまでしてくれて「もっとこのクライアントの力になりたい!」「もっともっとこのクライアントの売上を上げたい!」と思わない広告マンがいるだろうか。

はっきり言って、広告マンは1人でたくさんのクライアントを抱えているので、特定のクライアントだけに時間とエネルギーを割くことはできない。ところが、「ありがとう」と伝えられると否が応でも情が湧いて、「このクライアントのためにひと肌脱ごう。もっと頑張ろう!!」という気持ちになるのである!

本気でキャンペーンを成功させて大成功したいのであれば、広告代理店との付き合い方も「受け身」ではダメだ。自社の案件に力を入れてもらえるよう、『上手に広告マンを乗せられるかどうかが広告主の腕の見せどころ』だと胆に銘じておこう。

 

広告マンを“やる気”にする3つのテクニック

 

「ありがとう」と伝えて自社の商品を送ったり、感謝のビデオレターを作ったりする以外にも、 “人たらし”のテクニックはたくさんある。そのなかでも、特に広告マンを“やる気”にさせる効果の高いテクニックを3つ紹介しよう。

 

(1)相手の名前を何度も呼ぶ
担当になったばかりの営業マンが相手であっても、今日からすぐに使えるテクニックが「相手の名前を呼ぶ」ことである!

私たちは日頃、対面、電話、メールなどさまざまな形でビジネス上のやり取りをしているが、相手の名前を呼ぶ場面というのは意外と限られるものだ。特に広告業界では「電通さん」「売れるさん」など会社名で呼ぶことが多いので、個人名を呼ぶ機会は思いのほか少ないのではないだろうか。

しかし、相手の名前を呼ばないのは非常にもったいない!!人間は、自分の名前を呼ばれると相手に親近感を抱く生き物だからだ。

「こんにちは」「お久しぶりです」「ありがとうございます」「よろしくお願いします」よりも、「レオさん、こんにちは」「レオさん、お久しぶりです」「レオさん、ありがとうございます」「レオさん、よろしくお願いします」のほうが、ずっと感情がこもっている感じがするし、そんな風に話しかけてくれる相手に「好感を抱くな」というほうが無理な相談である!!

もちろんこのテクニックは対面での会話だけでなく、メールなどテキストベースのコミュニケーションでも使える。相手の名前を呼ぶことに慣れていないと最初は少し恥ずかしいかもしれないが、簡単なわりに効果はテキメンなので、今日からすぐに実行してほしい。

 

(2)相手をほめる
“人たらし”のテッパンのテクニックが相手をほめることである!ほめられると否定したり謙遜したりする人も多いが、内心ではほめられて嬉しくない人などいない。

特にクライアントと広告代理店との関係性では、広告マンが下手に出てクライアントに気を遣ったり、クライアントをほめたりすることは多いかもしれないが、その逆は多くはないだろう。だからこそ、広告マンはクライアントにほめられると嬉しいし、ほめられると“やる気”になるのである!

恋愛なら外見やファッションをほめるのもアリだが、ビジネスの場では、「いつもレスポンスが早くて助かります」とか「この提案いいですね。さすが○○さんです」「弊社のことをよくわかってくれてますね」など、仕事上のアウトプットや行動、気遣いなどをほめるのが効果的だ。そして、ほめる際にさりげなく相手の名前を呼べば効果倍増であるw

上級テクニックとして、「第三者の前でほめる」というのもある。広告代理店の社長や上司の前で、「○○さんは本当によくやってくれていて、めちゃくちゃ助かってます!なくてはならない存在ですよ~!」と担当の広告マンをちょっと大げさにほめるのである。

そうすることで広告マンとしては「クライアントにほめられた嬉しさ」に「社内で評価が上がる嬉しさ」がプラスされるので、あなた(あなたの会社)への思い入れはますます高まるはずだ!!

 

(3)お願い上手になる
当然のことながら、広告主は広告マンに「依頼」をする機会が多い。ときには「無理なお願い」もあるだろう。しかし、いくら自分がクライアントの立場だからといって「やってくれて当然」と、上から目線で頼むのはよくない。

広告マンに依頼をするとき、特に「無理なお願い」をするときには、「タイトなスケジュールで本当に申し訳ないんですけど、仕事の早い○○さんなら何とかなるかなと思って」と、「本当に」に感情を込めて申し訳なさをアピールしつつ、さりげなく相手のことをほめながらお願いすると効果的だ!

ここまで言われたら、広告マンは「この人のためなら一肌脱ごう」と、多少の無理も前向きに聞こうと思える。

そして、広告マンが「無理なお願い」を聞いてくれたら「本当にありがとうございます!やっぱり○○さんならやってくれると思いました」と最大級の感謝の気持ちを伝えることも忘れずに。そうすれば、広告マンはそれ以降もそのクライアントのお願いを聞きたくなってしまうだろう!

 

広告マンを“やる気”にさせるビデオレター

最後に、広告マンを“やる気”にさせるテクニックの参考として、クライアント企業のTaiupが『売れるネット広告社』の社員に贈ってくれたビデオレターを紹介したい。名古屋に本社を置くTaiupは、信州由来の食材を使った健康食品を販売する「ヘルシーストア」を展開している。

 

キャンペーンは広告主と広告マンの二人三脚で成立する。繰り返すが、あの手この手で広告マンを“やる気”にさせるのは、あくまでも自社のため、自分のためである!!1人でたくさんの案件を抱えている広告マンを自社の「ファン」にしてしまえば、おのずと自社の案件に力を入れてくれるようになる。

ドライなイメージのあるネット広告の世界でも、「ウェット」な人間関係は思いのほか重要だ。むしろ、デジタルの進展やコロナ禍で人間関係が希薄になってきているからこそ、ちょっとしたことでほかの広告主と差をつけ、広告マンを“やる気”にさせることができる。まさに『広告マンを制するものがキャンペーンを制す』のである!!

 

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