テレビ東京HD、2021年3Q決算は減収増益 放送事業の落ち込みを周辺事業がカバー

株式会社テレビ東京ホールディングスは、2021年3月期第3四半期の連結業績(2020年4月1日~2020年12月31日)を発表した。

【連結経営成績(累計)】
売上高    :1011億1600万円(前年同期比 8.0%減)
営業利益   :45億9900万円( 同 2.0%増)
経常利益   :47億4700万円( 同 7.1%増)
四半期純利益 :27億5100万円( 同 17.3%増)

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で低迷していたテレビ広告市況が2020年秋以降じょじょに持ち直し、8.0%減と小幅の売上減に留まった。あわせて人員をかけない制作・営業活動を続け、営業費用も8.4%減の955億1600万円に抑制。放送周辺事業の通販部門が、巣ごもり需要を捉えて増益になったことなどから、グループ全体の連結営業利益は前年を上回った。
放送事業(地上波放送、番組販売)の売上高は13.0%減の530億5100万円。タイム収入は9.8%減の325億7500万円、スポット収入は19.9%減の158億5300万円だった。ライツ事業(アニメ、コンテンツ、イベントなど)は10.2%減の209億4600万円。放送事業とライツ事業を併せた地上波放送事業(テレビ東京単体)の決算は、売上高で
12.3%減の739億9700万円。販管費抑制も行ったが収入減をカバーするに至らず、営業利益は20.6%減の31億8600万円と大幅な利益減となった。
一方、テレビ通販やEC事業、CS有料放送チャンネル、音楽出版、番組制作・販売や放送運営などを手掛ける会社で構成される放送周辺事業は好調で、売上高は1.1%減の317億8900万円、営業利益は25.5%増の27億2800万円と好調だった。BS放送事業(BSテレビ東京)の売上高は4.6%減の117億1100万円、営業利益は25.5%増の13億700万円。コミュニケーション事業の売上高は23.6%増の41億1500万円、営業利益は21.5%増の2億4700万円で、放送事業の落ち込みを他事業がカバーする結果となった。