駅ビルでの回遊行動、「買い物意欲」より「滞在時間」が購入につながっていた JR東日本企画調べ
株式会社ジェイアール東日本企画のjeki駅消費研究センターは、駅ビル来店後の回遊行動について調査した結果を発表した。「買わない」時間を含む回遊行動について分析した例は少なく、来店時の買い物意欲と滞在時間の意外な関係が明らかになったという。
この調査は、1都3県居住の20~39歳有職女性(自由・自営業等除く)について、平日の会社帰り・一人での駅ビル利用時に対象を限定して実施された。サンプル数はのべ1,185名で、買い物意欲の有無と、滞在時間の長短による違いを調査した。調査時期は2017年9月19日~10月2日。
それによると、会社帰りの駅ビルの平均滞在時間は51分。早い時間帯に来店した人でも遅い時間帯に来店した人でも、17時~19時半までに来店した人の平均滞在時間は、いずれも50分程度だった。立ち寄りテナント数は平均2個所で、9割近くが3個所以内に留まった。そのうち約7割が商品を購入していた。
駅ビルへの来店を決めたタイミングは「当日、その駅ビルを見て衝動的に」「当日、仕事帰りの移動中に」など、約6割が非計画だった。駅ビル内でのテナントへの立ち寄りを決めたタイミングも、約6割が非計画な立ち寄りだった。
さらに、調査結果を駅ビル来店時の買い物意欲の有無と、滞在時間の長短によって、4つの象限に分けたところ、「買い物意欲があり、滞在時間が短い」人より、「買い物意欲がなく、滞在時間が長い」人のほうが、より商品を購入していることが判明した。買い物意欲の有無以上に、「滞在時間の長さ」が購入率や購入金額に影響を与えている可能性があると、同調査では指摘している。