大日本印刷、2018年3月期決算は大幅な増益に ネット通販と電子書籍が順調に推移
大日本印刷株式会社は、2018年3月期(2017年4月1日~2018年3月31日)の連結業績を発表した。
【連結経営成績】
売上高 :1兆4122億5100万円(前年比 0.1%増)
営業利益 :463億7200万円( 同 47.6%増)
経常利益 :509億7100万円( 同 38.7%増)
当期純利益 :275億0100万円( 同 9.0%増)
印刷事業の情報コミュニケーション部門のうち出版メディア関連は、書籍・雑誌とも減少し、前年を下回った。教育・出版流通関連では、ハイブリッド型総合書店「honto」の事業拡大に注力し、ネット通販と電子書籍が順調に推移。図書館サポート事業における大学や公共の図書館等の受託件数も増加した。一方、株式の一部譲渡により、2016年10月に株式会社文教堂グループホールディングスを持分法適用会社としたため、教育・出版流通関連全体の売上は減少した。情報イノベーション事業では、カタログやパンフレットは前年を下回ったが、POPなどの販促関連ツールが好調に推移した他、チラシが堅調に推移。また、情報セキュリティ関連も順調に推移し、当事業全体で前年を上回った。これにより情報コミュニケーション部門全体の売上高は7786億円(前期比2.8%減)、営業利益は217億円(前期比15.2%増)となった。
なお同社では、2017年5月12日に公表した連結業績予想と実績値に差異が生じたとして、あらためて数値を発表している。売上高は予想を下回ったが、エレクトロニクス部門や産業資材関連事業、情報イノベーション事業の情報セキュリティ関連などが堅調に推移し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が、予想を上回った。
【2018年3月期の連結業績実績値と予想との差異】
売上高 :1兆4122億5100万円(前回発表 1兆4200億0000万円)
営業利益 :463億7200万円( 同 350億0000万円)
経常利益 :509億7100万円( 同 400億0000万円)
当期純利益 :275億0100万円( 同 260億0000万円)