セプテーニHDの平成23年9月期決算 売上高は前期比微増も人材や新事業への先行投資で営業利益は15.4%減

株式会社株式会社セプテーニ・ホールディングスは、平成23年9月期決算を発表した。

<平成23年9月期の連結業績>
(平成22年10月1日~平成23年9月30日)
売上高:346億3,200万円(前期比 6.1%増)
営業利益:9億2,800万円(同 15.4%減)
経常利益:9億8,000万円(同 4.3%減)
当期純利益:4億2,900万円(同 21.4%減)

主力のネット広告事業が東日本大震災の影響を受けたものの、概ね堅調に推移したことなどから、売上高は前期比6.1%増となった。しかし、東日本大震災の影響により売上高が当初の想定よりは伸び悩んだことに加え、将来的な競争力強化のための人材投資や新規事業などにかかる先行投資が重なって販売管理費が増加したことから、利益は前期よりも15.4%減少している。

セグメント別の業績は、次の通り。
なお、当連結会計年度より「セグメント情報等の開示に関する会計基準」および「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針」を適用し、「テクノロジー事業」と「コンテンツ事業」の前年同期比較については、新たなセグメント区分に組み替えた前年同期実績をもとに算出している。

■ネット広告事業
インターネット広告市場が拡大基調にある中、当社グループではさらなるシェア向上を図るべく積極的な営業活動を展開し、モバイル広告分野ではスマートフォン向け広告を中心に取扱高を伸長させたほか、付加価値の高いWebソリューション分野(SEOやサイト構築など)の拡大を図った。また、世界最大のSNS「Facebook」をはじめとするソーシャルメディアを活用したマーケティング支援サービスを開始するなど、新たな成長分野での事業開発にも取り組むとともに、地方拠点を3箇所(仙台、新潟、金沢)開設し、地域展開を加速した。
しかし、東日本大震災後の景況感悪化の影響により、第3四半期においてはディスプレイ広告を中心に広告需要が減退したことで、売上高が想定よりも下回った。一方、将来的な競争力強化のための人材投資や新規事業などに係る先行投資などにより、販売管理費が前期に比べ増加した。
これらの結果、売上高は293億7,700万円(前期比 7.3%増)、営業利益は9億4,100万円(前期比17.9%減)となった。

■テクノロジー事業
トライコーン株式会社が運営するクラウド型CRM(顧客管理)サービスは、WEBマーケティング領域の案件が増加し、顧客単価も伸長するなど概ね堅調に推移した。一方で、サイテック株式会社がシステムの受託開発からソーシャルアプリ開発への業態転換を進めたものの、収益化には至らなかった。
これらの結果、売上高は6億9,200万円(前期比 2.7%減)、営業利益は1億2,800万円(前期比 27.8%減)となった。

■コンテンツ事業
電子書籍を中心するスマートフォン向けコンテンツの販売が拡大しているものの、従来型携帯電話向けの既存コンテンツは縮小傾向が続いた。
その結果、売上高は12億3,100万円(前期比 8.3%減)、営業利益は1,000万円(前期比 70.4%減)となった。

■DM事業
主力のダイレクトメール発送代行が堅調に推移したことから、売上高は23億1,000万円(前期比 3.0%増)となった。一方、原価率の上昇や人件費の増加などにより、営業利益は1億5,400万円(前期比 16.1%減)となった。

■その他の事業
コマース事業において売上の減少に歯止めがかかるとともに、利益体質の改善が進んだ。その結果、売上高は11億100万円(前期比 0.4%増)、営業利益は2,200万円(前期は6,000万円の損失)となった。