「デジタルシニア、6割がネットショッピングを利用」 DENTSUデジタルシニア・ラボが発表
株式会社電通と東京大学(大学院情報学環の橋元良明教授)との産学共同研究組織「DENTSUデジタルシニア・ラボ」は6月8日、定量調査の結果を発表した。同ラボでは、ネットを積極的に利用しているシニア(デジタル層)とネットをいっさい利用していないシニア(非デジタル層)について、さまざまな調査を実施している。
今回の調査は、2011年2月11日~28日に、東京都23区内在住の60才から74才までの生活者計600人(デジタル層300人、非デジタル層300人)に対して行ったもの。
まずデジタル層へ「パソコンのインターネットで行うこと」を聞くと、「行うことがある」と回答した人がもっとも多かった行動は「ネットショッピングで商品・サービスを購入する」(59.7%)だった。また、「チケットを予約する」(48.3%)や「ネットオークションに参加する」(31.0%)など、シニア層もネットで積極的な経済活動を行っていることが判明した。ネットショッピングでの重視点について聞いた質問では、調査票の選択項目のなかで、「店頭で買うより同じ商品が安く買える事」(55.7%)が重視ポイントの第1位だった。
一方、非デジタル層へ「ネットを使っていないことで感じる不便や不利益」を聞くと、「何かに応募したいときに応募方法がインターネットとなっていたため断念した」という項目を挙げた人が22.0%で最上位だった。そして第2位は「インターネットを使えればもっと安く商品を買えると思うことがある」(21.0%) という結果だった。もしインターネットを使える環境にあったらどんなサービスを利用してみたいかを聞いた質問では、「駅の窓口で並ばなくても、混雑時の電車の切符が購入できるサービス」(34.3%)や「昔のテレビ番組が見られるサービス」(31.7%)、「旅行代理店に行かなくても、旅行の手配ができるサービス」(31.3%)などの項目が上位に挙がった。
同調査では、「資金力が高いとも言われるシニア層ですが、実は非常に価格コンシャスな面を持つことも分かりました」と分析している。