角川グループHDの決算、純利益63億6,700万円で前年同期比345.4%増

株式会社角川グループホールディングスは、平成23年3月期決算を発表した。

<平成23年3月期の連結業績>
(平成22年4月1日~平成23年3月31日)
売上高:1,400億5,500万円(前年同期比 3.0%増)
営業利益:77億9,300万円(同 50.9%増)
経常利益:85億7,200万円(同 59.5%増)
当期純利益:63億6,700万円(同 345.4%増)

好調な書籍関連で、テレビアニメを軸に原作となる小説やコミックを展開してメディアミックスの効果を最大限に発揮し、成果を得ている。また、児童、女性、シニア層などへの領域拡大も積極的に行ってきた。
さらに、タブレット端末やスマートフォンの普及で大きな話題となった電子書籍については、コンテンツのデジタル化を積極的に進めるだけでなく、独自のデジタルコンテンツ配信プラットフォーム「BOOK☆WALKER」をiPad/iPhone向けにオープン。海外関連においても、中国大陸に現地国営企業との現地法人「広州天聞角川動漫有限公司」を設立し、ライトノベルの翻訳出版を開始している。
映像関連および雑誌・広告関連においては、角川書店と角川映画の合併をはじめ、大規模な企業再編による抜本的な構造改革を行い、収益力の向上に取り組んだ。とりわけ雑誌・広告関連においては、ブランド力の強化とあわせて媒体の整理も進め、リソースの最適化を進めるとともに、企業向けカスタムマガジン事業の拡充に取り組んでいる。

なお、合わせて角川グループホールディングスは、平成23年3月期の個別業績と前期実績との間に差異が生じたことも発表している。

<平成23年3月期通期個別業績の前期実績差異>
(平成22年4月1日~平成23年3月31日)

売上高:39億7,500万円(前年同期比 0.4%増)
営業利益:6億7,700万円(同 28.4%減)
経常利益:10億100万円(同 23.5%減)
当期純利益:▲5億9,100万円(前年同期より12億9,000万円減益)

当期純利益が減少した理由として同社は、特別損失(第1四半期において発生した投資有価証券評価損ほか)によるものとしている。