角川GHD 四半期純損失が約3億円増加 電子書籍事業 前年同期比200%の一方、映像事業など不調

株式会社角川グループホールディングスは10月27日、2011年3月期 第2四半期(2010年4月1日~2010年9月30日)の決算短信を発表した。

【連結経営成績(累計)】
売上高   :668億7500万円(対前年同四半期 5.4%増)
営業利益  :24億8700万円(同 7.4%増)
経常利益  :29億0300万円(同 14.7%増)
四半期純利益:マイナス20億9900万円

出版事業においては、8年連続の伸長が続いているコミックで今夏、合同フェア「カドコミ」を版元5社で展開し読者層の拡大に取り組んだ。一方で事業領域の拡大を行い、電子書籍や海外市場に積極的に展開。その結果、売上高460億3800万円、営業利益38億4900万円となった。

映像事業においては抜本的な構造改革による業績回復に取り組み、人気アニメ関連DVD、Blu-rayも比較的好調に推移したが、一部販売時期が下半期になったものがあり、また、公開映画について一部興収未達があった。以上の結果、売上高152億2300万円、営業損失5億5400万円となった。

クロスメディア事業では、電子書籍事業が前年同期比200%の成長となり、iPadアプリやソーシャルアプリなどの開発も積極的に展開。しかしながら、広告事業は、雑誌・ネットとも依然苦戦が続き、また情報誌全体の市場も縮小傾向にあったため、売上高133億6900万円、営業損失3億3500万円となった。

この結果、第2四半期の連結業績は売上高668億7500万円(前年同期比5.4%増)、営業利益24億8700万円(前年同期比7.4%増)、経常利益29億300万円(前年同期比14.7%増)、四半期純損失20億9900万円(前年同期は、純利益5億9500万円)となった。

あわせて同社では業績予想数値と実績値の差異についても発表した。

売上高   : 668億7500万円(当初予想 620億円)
営業利益  : 24億8700万円(同 18億円)
経常利益  : 29億0300万円(同 20億円)
当期純利益 : マイナス20億9900万円(同 マイナス18億円)

出版事業においてライトノベルやコミックのメディアミックス作品をはじめ新書、ビジネス書等の重版出荷が好調に推移し、前回発表予想に対して、売上高が48億7500万円、営業利益が6億8700万円、経常利益が9億0300万円それぞれ増加したが、投資有価証券評価損および法人税等の増加により四半期純損失が2億9900万円増加した。