電通、人間心理に着目したマーケティング調査手法「欲求クラスター」を開発

株式会社電通は9月27日、人間の「心理欲求」に着目した新たなマーケティング調査手法「欲求クラスター」を開発したことを発表した。オリジナルの消費者データベースを基にしたデータ提供も開始する。

デフレ時代に消費行動を喚起し、消費者と良好なパートナー関係を構築する視点として、「欲求クラスター」では心理学の研究成果を活かし、消費者を「心理欲求」の視点から分類するとのこと。「欲求クラスター」を活用することで、性・年齢等の属性での消費者分類では把握し切れない、消費者の「心のボタン」を探し当てることが可能という。

具体的には、電通独自の59個の欲求項目を元に因子分析を行い、6つのクラスター(「豊かな社会生活派」「いまを生きる派」「静かに過ごす派」「堅実な日常派」「自分の世界を満たす派」「すべてをつかみたい派」)に類型化した。

【豊かな社会生活派】
社会性が高く、芸術・文化活動に強い関心を示す、豊かな社会生活を送りたい、という欲求を持った層

【いまを生きる派】
最新・流行・華やかなものに目がなく、自己充足することに情熱的で、今を楽しみたい、という欲求を持った層

【静かに過ごす派】
まじめで、目立たない、平凡な世界を好み、静かに過ごしたい、という欲求を持った層

【全てをつかみたい派】
自己の向上や栄誉の獲得に強い関心を持ち、さまざまな活動に全力で取り組み、挑戦したい、という欲求を持った層

【堅実な日常派】
計画的で合理的な、堅実な生活に関心を持ち、家族との絆や日常の小さな幸せを大切にしたい、という欲求を持った層

【自分の世界を満たす派】
個性的であることを重視し、自分の生活スタイルや趣味を充足させる、刺激的な体験をしたい、という欲求を持った層

電通では、オリジナルの消費者データベースをもとに、これら「欲求クラスター」と、属性や価値観・商品の購買行動・メディア接触等の特長に関する調査結果をかけ合わせた、データ提供サービスを開始する。

■リリース
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2010/pdf/2010089-0927.pdf

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