ベクトル、2024年2月期決算は増収増益 主力のPR・広告事業では売上高が過去最高を更新

株式会社ベクトルは、2024年2月期通期の連結業績(2023年3月1日~2024年2月29日)を発表した。
 
【連結経営成績】
売上高  :592億1200万円(前期比 7.2%増)
営業利益 :69億3900万円( 同 10.6%増)
経常利益 :68億7100万円( 同 3.7%増)
当期純利益:46億8400万円( 同 47.7%増)
 
PR・広告事業においては、コンサルティングを基本とする戦略PRサービスを起点としながら、タクシーの車内に設置するタブレットを活用したIoTサイネージやSNSなどを活用したデジタルマーケティングを駆使し、顧客に合ったコミュニケーション戦略をワンストップで提供。モノの広め方がよりデジタルに移行してきたことに加え、前期から積極的に行っているデジタルマーケティング領域のM&Aによりサービスの拡充を図り、これまで以上に顧客のコミュニケーション戦略を総合的にサポートできる体制を構築した。

この結果、第3四半期において株式会社シグナルの株式譲渡を行ったものの、売上高は過去最高を更新した。第2四半期にデジタルマーケティング領域の特定の顧客に対する売掛債権7億5500万円について貸倒引当金を計上したことにより、営業利益は減益となっている。

また、デジタルマーケティングのサービス強化を目的として、2023年3月の株式会社トライハッチの連結子会社化に続き、7月にはSEOを武器とした運用型広告の運用を得意とするOwned株式会社を連結子会社化。これらの結果、事業売上高は345億9800万円(前期比9.6%増)、営業利益は27億6300万円(同20.6%減)となった。
 
プレスリリース配信事業では、プレスリリース配信サイト「PR TIMES」をはじめとした多数のWebサイトにプレスリリースを配信・掲載。2024年2月には利用企業社数が94000社を突破し、過去最高の売上高を更新した。事業売上高は68億3600万円(同19.8%増)、営業利益は17億4600万円(同46.7%増)となっている。
ダイレクトマーケティング事業は、株式会社ビタブリッドジャパン等が手掛けている。第1四半期に獲得効率を踏まえ広告投下を抑制し新規顧客の獲得を一時的に抑えたこと、第3四半期に株式会社Direct Techの株式譲渡を行ったことから、売上高は減収となったものの、営業利益は過去最高を更新した。また、新商品の育成に取り組み、2023年9月にGABA等を配合した機能性サプリメントの発売を開始した。これらの結果、事業売上高は129億1200万円(同12.1%減)、営業利益は10億600万円(同2.2%増)だった。
 
〈今後の見通し〉
2025年2月期は売上高630億円、営業利益85億円、経常利益83億5000万円、当期純利益50億円を見込んでいる。
 
 
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120240412569681.pdf