博報堂生活総合研究所、「家族30年変化」調査結果の第三弾を発表

博報堂生活総合研究所は、サラリーマン世帯の夫婦を対象に行ったアンケート調査「家族調査」の結果を発表した。2018年6月11日に調査結果の第一弾、7月2日に第二弾を発表。今回の発表は第三弾で「家族・夫婦の価値観」編として、結婚や家族、夫婦のあり方などに関する価値観の変化に焦点を当てている。
同調査は博報堂生活総合研究所で進めている研究「家族30年変化」の一環で、1988年から10年毎に実施されている(1988年・1998年・2008年・2018年の4時点で実施)。

〈「家族30年変化」調査結果のポイント〉
●夫婦の倫理観:夫は過去30年で最も誠実・妻思いに?
・「夫の不倫は絶対に許されることではない」との質問に「はい」と答えた夫は過去最高(1988年61.4%→2018年84.3%)となり、妻のスコア(1988年73.2%→2018年78.3%)をはじめて上回った。
・「結婚指輪をいつもしている」夫は過去最高(1988年15.8%→2018年40.3%)、「無断外泊したことがある」夫は過去最低となった(1998年29.3%→2018年14.8%) 。

●結婚観・出産観:離婚の許容度は上がり、「結婚・出産=一人前」の意識は過去最低に
・「夫婦はどんなことがあっても離婚しない方が良い」との回答は、夫・妻とも過去最低となった。特に妻で大きく減少(妻 1988年59.7%→2018年24.4%など)している。
・「人は結婚してはじめて一人前」との意識は、夫・妻ともに過去最低に(夫 1988年47.7%→2018年27.8%など)。
・「人は子どもをもってはじめて一人前」との意識も、夫・妻ともに過去最低に(夫 1988年53.3%→2018年30.2%など)。

●家族観:家族の結びつきへの意識は高まるも、先祖の墓にはこだわらず?
・「意識して家族の絆を強めることをする方が良い」との回答は、夫・妻とも過去最高(夫 1988年37.3%→2018年57.8%など) となった。
・「家族は『先祖代々の墓』に入る方が良い」との回答は夫41.4%・妻28.6%で過去最低に。

●男女観:意識の上ではジェンダーフリーが進むも、実践は難しいとの回答
・「女性は子供ができても外で働いた方が良い」との回答は、夫・妻ともにはじめて過半数に達し過去最高となった(夫 1988年31.6%→2018年52.7%など) 。
・「『女は仕事、男は家庭』という夫婦があってもよい」との回答は夫73.8%・妻82.1%にのぼるも、「自分たちがそうなってもよい」との回答は夫31.4%・妻21.3%に留まっている。

【調査概要】
調査地域:首都40km圏
調査対象:妻の年齢が20~59歳の夫婦が同居する世帯 630世帯(夫630人・妻630人 合計1,260人)
調査手法:訪問留置自記入法
調査時期: 2018年2月7日~3月12日