ADK、米ベインキャピタル傘下に WPPとの提携は解消

株式会社アサツー ディ・ケイ(ADK)は、BCPE Madison Cayman, L.P.が同社を買収する方針であることを公表した。10月2日開催の取締役会において、普通株式の公開買い付けに賛同の意見を表明した。
BCPE Madison Cayman, L.P.は、Bain Capital Private Equity, L.P.およびそのグループ(ベインキャピタル)によって保有・運営されており、ADKに投資することを目的に、2017年7月27日にケイマン諸島法に基づき組成された。ベインキャピタルは、全世界で総額約750億ドルの運用資産を持つ国際的投資会社。日本においては、2006年に東京拠点を開設。ジュピターショップチャンネル株式会社、株式会社すかいらーく、大江戸温泉物語株式会社、株式会社ドミノピザ・ジャパン、株式会社マクロミルなど12社に対して投資実績を有している。
一方ADKグループは、子会社49社、関連会社11社およびその他の関係会社1社で構成されており、国内広告代理店業界において売上高で業界3位の位置づけとなっている。2016年には創業60周年を迎えている。
急速に市場が変化しているなか、「短期集中的に、大胆かつ横断的な改革を行い、加速成長期へ移行することが不可欠である」と判断し、特定の事業パートナーにとらわれない体制を摸索。ベインキャピタルから、2017年2月15日に提案を受け、今回の取引が決定したという。従来の主要株主かつ筆頭株主であったWPP International Holding B.V.(WPP)との間の資本・業務提携は解消する。
買い付け後、ADKはベインキャピタルの完全子会社となり、普通株式は上場廃止(非公開)となる予定。買い付け額は普通株式が1株3660円、新株予約権が1個1円。