アイレップ、売上高29%増も採用や媒体各社との取引条件の影響等うけ利益減へ 13年4~6月

株式会社アイレップは、平成25年9月期第3四半期決算を発表した。

<平成25年9月期第3四半期の連結業績>
(平成24年10月1日~平成25年6月30日)
売上高:348億600万円(前年同期比29.6%増)
営業利益:5億4,200万円(同 15.0%減)
経常利益:5億6,000万円(同 13.4%減)
四半期純利益:3億3,500万円(同 7.1%減)

主力であるリスティング広告代理、SEO、Webコンサルティング及び新しい運用型広告やディスプレイ広告であるインターネット広告代理という4つのサービスを積極的に展開した。
リスティング広告代理においては、当社の強みである「運用力」を活かして、クライアント企業(広告主)の広告効果の最大化に取り組んだ結果、ヤフー株式会社による「2013年度上半期 Yahoo!Japanプロモーション広告 エージェンシーカンファレンス」において「最優秀代理店賞 第1位」を3期連続して受賞するなど、同市場において引き続きトップレベルのシェアを有している。また、上述のリスティング広告プラットフォームの全面刷新に対応した、「スマートフォン入札最適化ツール」を業界最速で開発・提供するなど、広告技術や仕様の変化にクライアント企業が適切に対応できるようサービスの提供体制を強化してきた。
インターネット広告代理においては、第三者配信やDSPの活用をはじめとした、新しい運用型広告の効果的な運用ノウハウの開発・サービス化に取り組んだ。例えば、運用型広告の成果を統合的に管理し、ユーザーの行動パターンに応じた成果の計測を行うなど、高度な広告運用を行うためには欠かせない「タグマネジメント」に関するソリューションの提供を積極的に行った。また、平成25年7月にはグーグル株式会社と共同で「オーディエンスデータマネジメントセミナー」を開催し、当領域における当社サービスの認知度を高める活動を展開した。
SEOやWebコンサルティングなどのソリューションビジネスにおいては、リスティング広告との連携等、サービスの高品質化に取り組むことでクライアント企業からの評価が高まり、着実に成長を遂げた。また、博報堂DYグループとの連携を強化し、競争力の向上に努めた。
海外事業については、クライアント企業の海外展開をサポートするなど、着実な事業推進に努めた。その結果、多数の海外メディアの開拓や多様な国・地域での広告運用ノウハウの蓄積が進んでいる。また、国内で培ったSEMコンサルティングサービスを中国や東南アジアの新興国マーケット向けに展開することにより、グローバル事業の展開を加速するために、平成25年5月、インドネシアに現地法人PT.DIGITAL MARKETING INDONESIAを設立した。
連結子会社である、株式会社レリバンシー・プラスでは広告代理店を対象としたSEMサービス事業を、株式会社フロンティアデジタルマーケティングは海外市場向けSEMサービスの運用事業を展開している。中堅・中小企業向けに特化したデジタルマーケティングサービスを提供する株式会社ロカリオは積極的に営業活動を展開している。
なお、当社は親会社であるデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社とも協力して事業を推進する体制にあり、これらにより広告配信技術領域における協業、スケールメリットの追求、さらなる経営効率化を行い、競争力の強化に努めた。
これらの戦略の推進によって売上高は前年同期比で大きく伸長したが、上述のデジタルマーケティング手段の多様化・複雑化に対応するためのリサーチや研究機能の強化、また複雑さに伴う新規採用従業員の初期教育期間の長期化を見据え、従業員採用を前倒して行ったこと、主要媒体各社との取引条件の影響等を受け、営業利益は前年同期を下回った。