TYO、案件受注が好調で増収も、人件費増により利益は減 13年3Q決算

株式会社ティー・ワイ・オーは、平成25年7月期第3四半期決算を発表した。

<平成25年7月期第3四半期の連結業績>
(平成24年8月1日~平成25年4月30日)
売上高:180億800万円(前年同期比2.1%増)
営業利益:11億6,700万円(同 14.8%減)
経常利益:10億6,400万円(同 1.6%増)
四半期純利益:6億3,200万円(同 22.2%減)

平成23年9月に策定した「TYOグループ中期経営計画」に基づき、事業展開を継続し、平成26年7月末までに自己資本比率30%以上という経営指標を掲げ、収益力の強化並びに有利子負債の圧縮に努めた。

セグメント別の概況は次の通り。

<TV-CM事業>
価格競争力をはじめとした大手1社であることの優位性及び広告映像制作の企画・制作機能を武器に積極的な営業活動を展開したことで、飲料、衣料、自動車業界等を中心として受注状況が好調に推移し、売上高は前年同四半期比で増加した。また、従来からのTV-CM制作に加え、インフォマーシャル制作にも注力していることも、売上高の拡大に寄与している。
一方で、案件受注が堅調に推移していることに伴い、一部業務の外部委託が増加したことに加え、グループ全体で労務環境の改善及び離職率低減を目的として充分な人員確保に努めたことにより、人件費が増加した結果、営業利益は前年同四半期比で減少した。
以上の結果、売上高131億2,900万円(前年同四半期比4.7%増)、営業利益22億5,700万円(前年同四半期比3.0%減)となった。なお、販売費及び一般管理費には、M&Aによるのれん償却額1,300万円が含まれている。

<マーケティング・コミュニケーション事業>
昨年9月までに、不採算であったGreat Worksグループの海外子会社を連結除外したことに伴い、売上高は前年同四半期比で減少した。一方、国内の既存事業においては、広告主の発注経路の短縮化への要請に対応すべく、企画・提案機能を強化した結果、TV-CMやWEB、グラフィック、セールスプロモーション等を一括受注するクロスセル案件をはじめとして幅広い案件を獲得した結果、売上高は前年同四半期比で増加している。
また、利益面については、当事業内の一つのブランド(テオーリア)において、業績が大幅な予算未達となったこと等により、当事業全体で営業損失を計上している。当該ブランドは、固定費を賄うだけの売上の確保ができない状況が続いていたため、抜本的な固定費の削減に努めたが、グループ内において収益性の改善は困難であると判断したこと、及び今後の事業の方向性の違いが明確になったことにより、本年5月31日に事業譲渡を実施した。今後はマーケティング・コミュニケーション事業全体で営業力の強化及び収益構造の改善に向けて、徹底した収益管理に取り組んでいく。
以上の結果、売上高39億2,800万円(前年同四半期比10.4%減)、営業損失4,300万円(前年同四半期は2億9,000万円の営業利益)となった。なお、販売費及び一般管理費には、M&Aによるのれん償却額4,900万円が含まれている。