竹田印刷、平成24年3月期決算 印刷受注の低下で売上微減も、仕入価格交渉の強化や固定費・外注費の削減などで増益

竹田印刷株式会社は、平成24年3月期決算を発表した。

<平成24年3月期の連結業績>
(平成23年4月1日~平成24年3月31日)
売上高:328億8,700万円(前期比 1.5%減)
営業利益;5億5,000万円(同 28.0%増)
経常利益:5億9,400万円(同 42.3%増)
当期純利益:2億3,500万円(同 87.7%増)

販売促進活動、広報・IR活動などの様々なコミュニケーション・ニーズに対して適切な解決策を提供するソリューション活動を展開するとともに、隠れた顧客満足を掘り起こす創注活動に取り組み、一層の市場開拓、市場深耕を進めた。また、操業度の低下に対応するため、予算管理の強化などによる固定費の削減、内製化促進などによる外注費の削減に取り組むほか、各職場で生産性の向上施策に取り組み、コスト競争力の強化を図って受注拡大に努めた。

セグメント別の状況については、以下のとおり。

<印刷>
印刷物のデジタル媒体への移行が進むほか、東日本大震災の影響による広告宣伝活動自粛とその後の円高等の影響による印刷関連予算の縮小を受け、印刷物の発注量が減少している。
こうした環境下において、タブレット端末など新しいデジタル・メディアを活用したソリューション提案活動の強化や創注活動などを展開し、新規開拓と市場深耕に注力したが、印刷需要の減少を補い切るまでには至らず、印刷セグメントの売上高は211億8,900万円(前年同期比1.9%減)となった。
売上の増加が容易に見込めない中、用紙、インクの値上がりを抑えるための仕入価格交渉の強化や代替品の検討などを進めるとともに、予算管理の強化などによる固定費の削減、内製化促進による外注費の削減などに取り組むほか、工場の生産性向上を図るなど、原価低減に向けた施策を積極的に進めた。こうした取り組みにより、営業利益は3億7,600万円(前年同期比45.2%増)となった。

<物販>
物販の主要販売先である印刷業界が継続的な業績不振にある中、当連結会計年度においては、震災で被災された顧客への復興支援に取り組むとともに、不足がちな資材の安定供給に努めた。さらに市場競争力のある自社ブランド商品の展開、デジタル関連機器などによる新しい顧客層の開拓、お客様の製品の付加価値向上につながる新しい商材の提案を推進した。
こうした取り組みにより、物販セグメントの売上高は125億9,100万円(前年同期比0.4%増)となった。営業利益は、販売管理費の削減などにより1億4,800万円(前年同期比13.7%増)となった。