トランス・コスモス、平成24年3月期決算 売上高1,612億800万円で前期比6.3%増、純利益49億6,900万円で11.2%増

トランス・コスモス株式会社は、平成24年3月期決算を発表した。

<平成24年3月期の連結業績>
(平成23年4月1日~平成24年3月31日)
売上高:1,612億800万円(前期比 6.3%増)
営業利益:87億1,900万円(同 38.4%増)
経常利益:89億7,000万円(同 37.7%増)
当期純利益:49億6,900万円(同 11.2%増)

企業の売上拡大を支援する主要サービスの1つであるデジタルマーケティングサービスでは、底堅いネットビジネス需要を下支えにネット広告、Web開発といった既存サービスの営業を強化した。また、市場規模が拡大傾向にあるEC市場への取り組みとして、EC運用業務の現場の声を基に開発したECサイト構築エンジン「MCM EC Builder」の提供を開始した。さらに、企業の関心の高いSNS関連において、平成23年5月のソーシャルメディア運用サポートサービスの提供開始を皮切りに、米国Wildfire Interactive Inc.との提携によるソーシャルメディアマーケティングプラットフォーム「ソーシャルマーケティングスイート」の日本国内でのサービス提供を開始。さらにソーシャルメディアの運用を専門に行う「渋谷ソーシャルメディアセンター」を本社ビル内に開設するなど、将来を見据えたサービス体制の拡充に取り組んだ。
コスト削減を支援するBPOサービスでは、企業のコスト意識への高まりやIT投資の一部再開の動きに合わせて、システム運用業務や、受発注、経理・人事業務といったバックオフィス業務のアウトソーシングサービスの販売を積極的に推進した。さらに、国内拠点と海外のオフショア拠点との連携を深め、オンサイト・ニアショア・オフショア型でサービス提供が可能なグローバルデリバリ体制を整備し、あらゆる企業ニーズに柔軟に対応できる体制強化に取り組んだ。
海外事業では、アジア市場での需要拡大と、増加する日本企業の海外進出を幅広くサポートできる体制を強化した。具体的には、韓国に7拠点目となる新コールセンターを開設、また多言語でのサポート対応を充実させるため、イギリスのBPO企業であるMerlin Information Systems Group Limitedと業務・資本提携を行った。この業務・資本提携により、これまでの中国・韓国・タイなどのアジア言語圏に加え、英語圏・ヨーロッパ言語圏など18言語に対応したコールセンターサービスの提供が可能となった。
その他、収益構造改善への取り組みとして、引き続き、低収益・不採算案件の見直し、業務のムダの徹底排除、固定資産の圧縮といった施策を推進した。

セグメント別の状況は次のとおり。

<単体サービス>
アウトソーシングサービス事業等については、ITサービスの需要拡大やコスト適正化による収益性の改善の影響もあり、売上高は1,293億9,400万円で前期比4.6%の増収となり、セグメント利益は64億9,700万円で前期比29.5%の増益となった。

<BtoB国内子会社>
BtoB国内子会社については、前期実施したグループ再編の影響などにより、売上高は207億3,200万円で前期比4.5%の減収となった。セグメント利益については、コスト削減効果等により7億4,600万円となり前期比44.4%の増益となった。

<BtoB海外子会社>
BtoB海外子会社については、韓国や中国におけるコールセンターサービスの受注が比較的好調に推移し、売上高は156億2,700万円で前期比13.7%の増収となった。また、韓国におけるコールセンターサービス子会社の利益改善などにより、セグメント利益については、4億5,300万円で前期比225.9%の増益となった。

<BtoC子会社>
子会社については、国内のコンシューマ向けソフトウエア販売が好調に推移し、売上高は53億7,800万円で前期比82.6%の増収となり、セグメント利益は9億800万円で前期比130.7%の増益となった。