インテージ、平成24年3月期決算 業界別戦略の徹底などで売上高前期比0.3%増でも、利益面では減収

株式会社インテージは、平成24年3月期決算を発表した。

<平成24年3月期の連結業績>
(平成23年4月1日~平成24年3月31日)
売上高:366億5,800万円(前期比0.3%増)
営業利益:28億8,500万円(同 16.7%減)
経常利益:28億5,900万円(同 16.8%減)
当期純利益:13億2,500万円(同 30.8%減)

第10次中期経営計画の初年度である当連結会計年度において、同計画の達成に向けて重点課題に取り組んだ。まず、当社グループの持続的発展のため、国内においてパネル調査分野における事業開発投資を継続した。海外においては、東南アジア地域における現地調査会社の買収及び企業再編により、事業基盤を拡大した。
また、震災を踏まえ、安定した事業継続のため、データセンター向け自家発電設備を導入した。
主力の市場調査・コンサルティング事業においては、業界別戦略の徹底等により、パネル調査分野が堅調に推移したことに加え、カスタムリサーチ分野の売上が前連結会計年度を上回り、増収なった。
医薬品開発支援事業のデータマネジメント・解析業務においては、新規案件の獲得が見込みどおり進捗せず、期中で当初の売上計画達成が困難となることが明確となったので、通期連結業績予想を下方修正した。

事業分野別の状況は次のとおり。

<市場調査・コンサルティング事業>
パネル調査分野は、SRI(全国小売店パネル調査)、SCI(全国消費者パネル調査)、SCI-personal(全国個人消費者パネル調査)、及びRep Track(MR活動評価指標)の売上が前連結会計年度を上回った。しかし、SCI-personalにおいて本年1月より調査対象者を5万人に拡大する等、消費者パネル調査への開発投資を継続したため、増収減益となった。
また、カスタムリサーチ分野は、第2四半期以降、FMCG領域及びヘルスケア領域が好調に推移したことに加え、タイの当社連結子会社であるINTAGE(Thailand) Co.,Ltdが現地の調査会社であるResearch Dynamics Co.,Ltdからその事業を譲り受けた効果もあり、増収増益となった。
この結果、売上高261億9,000万円(前期比3.5%増)、営業利益25億6,800万円(前期比10.0%減)となった。

<システムソリューション事業>
震災の影響による旅行分野の業務量減少や、企業のシステム投資が低調なことを受けて、一層の経費削減、業務効率化を進めた。
この結果、売上高49億3,200万円(前期比4.9%減)、営業利益は1億6,000万円(前期比1.3%増)となった。

<医薬品開発支援事業>
医薬品開発支援事業では、前述の通り当初の事業計画を下方修正し、一層の業務の効率化と新規案件の獲得を推進した。モニタリング業務の売上は前連結会計年度を上回ったが、データマネジメント・解析業務の売上は、前連結会計年度を下回ることとなった。
この結果、売上高55億3,500万円(前期比8.4%減)、営業利益1億5,500万円(前期比65.6%減)となった。
なお、本年1月、株式会社アスクレップの経営体制を刷新し、抜本的な経営改革、事業改革に取り組んでいる。