2011年の総広告費は5兆7,096億円、前年比97.7%。電通の「2011年日本の広告費」
株式会社電通は、国内の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2011年(平成23年)日本の広告費」を発表した。
これによると、2011年(1~12月)の日本の総広告費は5兆7,096億円、前年比97.7%であった。総広告費は、2004年に景気回復基調とデジタル家電などの普及を背景に4年ぶりに増加した後、2005年(前年比102.9%)、2006年(同101.7%)、2007年(同101.1%)と増加を続けてきたが、2008年の米国金融危機に端を発した世界同時不況を背景に減少に転じ、2008年(同95.3%)、2009年(同88.5%)、2010年(同98.7%)と連続して前年実績を下回っていた。2011年も東日本大震災の影響を受け、前年実績をやや下回っている。
媒体別にみると、「テレビ広告費」(前年比99.5%)、「新聞広告費」(同93.7%)、「雑誌広告費」(同93.0%)、「ラジオ広告費」(同96.0%)のいずれも減少し「マスコミ四媒体広告費」は同97.4%と前年を下回った。また、「プロモーションメディア広告費」も同95.4%と前年を下回った。一方、地デジ化に際しての3波対応テレビの普及で「衛星メディア関連広告費」(同113.6%)は2ケタの伸びを示した。「インターネット広告費」(同104.1%)はソーシャルメディア活用などの新手法が増えた結果、引き続き増加となった。
また、同調査では、媒体別の細かな傾向も明らかにしている。