電通が仏ピュブリシスグループとの戦略的提携契約解除 同株式の売却へ
株式会社電通は、平成24年2月16日開催の取締役会において、2002 年 9 月から資本業務提携関係にあったピュブリシスグループ(本社:フランス・パリ市、会長兼 CEO モーリス・レヴィ、以下「ピュブリシス」)との契約の解除および当社が保有するピュブリシス株式を同社に売却することを決議、当該株式の売却を以下のとおり実施したことを発表した。
1.解除した契約について
・ピュブリシスとの株主契約
・ピュブリシスとのグローバルレベルでの戦略的提携契約
・ピュブリシスの創業家で筆頭株主であるエリザベート・バダンテール氏との株主間契約
2.株式の売却について
今回売却した株式数
・ピュブリシス普通株式 18,000,000 株 (売却前の発行済み株式総数の 9.31%)
・売却後の継続保有株式数 3,875,139 株 (売却前の発行済み株式総数の 2.00%)
・売却先:ピュブリシスによる自己株式取得
・売却価額:1株当たり 35.8 ユーロ (売却総額 644.4 百万ユーロ)
3.スーパーバイザリー・ボードからの退任について
上記1および2に伴い、下記2名はピュブリシスのスーパーバイザリー・ボードから退任となる。
髙嶋 達佳(株式会社電通 取締役会長)
石井 直 (株式会社電通 代表取締役社長執行役員)
なお、今後の両社の関係については、友好関係は継続し、協働できる機会があれば引き続き個別に検討・推進していくとしている。また電通は、本件売却後も 3,875,139 株 (売却前の発行済み株式総数の 2.00%、消却後の発行済み株式総数の 2.12%)のピュブリシス株式を継続保有する。
加えて、電通とピュブリシスが共同で設立したビーコンコミュニケーションズ株式会社および株式会社電通レイザーフィッシュの経営体制・方針は変更しない。
また本件売却により、平成24年3月期において、連結では約21億円、単体では約217億円
の特別利益を計上する予定。
【ピュブリシスグループのレヴィ会長兼 CEO コメント】
この 10 年にわたる電通とのパートナーシップは友好的で模範的なものであり、電通による資本参加はピュブリシスグループの事業展開を促進してくれました。この素晴らしい冒険に参加された電通幹部の方々(故 成田名誉相談役、俣木相談役、髙嶋会長、石井社長)に対し、このパートナーシップが優雅に、そしてプロ意識を持って展開できたことについて感謝の意を表します。今後も個別の取引や二つのジョイント・ベンチャー(ビーコンコミュニケーションズ株式会社、株式会社電通レイザーフィッシュ)を中心に、我々のビジネス関係が果実をもたらす形で継続していくことに疑いはありません。
【電通の石井社長コメント】
この度、ピュブリシスと電通との 10 年間にわたる提携関係に一つの区切りがつくこととなりました。10 年におよぶ両社の円満な関係を支えて下さったバダンテール・ピュブリシスグループ・スーパーバイザリー・ボード議長、レヴィ会長兼 CEO、ピュブリシスグループの皆さんに、改めて感謝の意を表します。両社は今後も互いの顧客の成長とビジネスの発展に向けて友好的な関係を維持してまいります。