テレビ朝日の第2四半期決算、営業費用などの削減で42.3%の増益 6月以降のCM出稿持ち直す

株式会社テレビ朝日は、平成24年3月期第2四半期決算を発表した。

<平成24年3月期第2四半期の連結業績>
(平成23年4月1日~平成23年9月30日)
売上高:1,155億5,500万円(前年同期比 0.1%減)
営業利益:41億9,700万円(同 10.5%増)
経常利益:56億4,600万円(同 12.6%増)
四半期純利益:33億300万円(同 42.3%増)

東日本大震災の影響で、東京地区のスポット広告の出稿量が前年同期を下回るなど厳しい状況でしたが、6月以降は持ち直しの動きが続いている。このような経済状況のなか、テレビ放送事業はもとより、音楽出版事業やその他事業においても収益確保に努めた。売上原価、販売費および一般管理費の合計は、1,113億5千700万円で前年同期比で0.5%減となっている。

セグメントの業績は、次のとおり。

■テレビ放送事業
タイム収入については、企業の業績回復を受けて安定したCM枠の確保を図る動きが出てきた。4月改編において以前よりアドバタイザーの関心が高かった「もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!」をネットタイムセールスに変更して増収を達成。さらに「クイズプレゼンバラエティーQさま!!」「そうだったのか!学べるニュース」など視聴率が好調なレギュラー番組の単価の上昇を図った。単発番組につきましても、「世界水泳上海2011」や、二夜連続・松本清張ドラマスペシャル「砂の器」などの大型コンテンツを編成することで増収を図ったが、前年同期の「2010FIFAワールドカップ南アフリカ」の反動減などにより、タイム収入合計は416億8千万円(前年同期比2.2%減)となった。
スポット収入は、東日本大震災の影響を受けて当初は低迷したが、6月以降は需要が回復。業種別では、輸送機器、電気機器、食品・飲料などが低調だったが、卸売、家庭用品、精密・事務機器などの16業種中8業種で前年同期を上回る伸びとなった。以上の結果、スポット収入合計は407億7,800万円(同 3.0%減)となった。
また、番組販売収入は61億1,300万円(同 0.6%増)、その他収入は99億4,400万円(同 3.2%増)となった。
以上の結果、テレビ放送事業の売上高は985億1,600万円(同 1.8%減)、営業費用が962億4,700万円(同 2.0%減)となった結果、営業利益は22億6,900万円(同 5.6%増)となった。

■音楽出版事業
「ケツメイシ」および「湘南乃風」の全国各地でのコンサートツアーや、音楽著作権の管理事業などが好調に推移したことにより、音楽出版事業の売上高は63億4,200万円(前年同期比 74.7%増)となった。また、営業費用は53億4,700万円(同 67.8%増)となった結果、営業利益は9億9,400万円(同 124.7%増)となった。

■その他事業
東日本大震災の影響などでショッピング事業が低調に推移したことなどにより、その他事業の売上高は154億8,200万円(前年同期比 3.3%減)、営業費用は145億1,000万円(同 1.9%減)となった結果、営業利益は9億7,100万円(同 20.6%減)となった。