ネット利用者の約4割がソーシャルネットのクチコミに影響受ける 電通がソーシャルメディアの影響を調査

株式会社電通の社内横断組織「電通ソーシャルメディアラボ」は10月25日、ソーシャルメディア(S/M)が企業ブランド・消費に与える影響を調査した結果を公表した。15~59歳の男女約1,000人を対象にしたもので、調査実施期間は2011年6月~9月。
それによると、ネット上で書込みや投稿など、具体的な情報発信をしている人は1割に満たないのに対し、27.4%がソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)上で繋がっている知人・友人に、mixiの「イイネ!」ボタン、Facebookの「いいね!」ボタンなどの“ソーシャルボタン”を押して、ゆるやかな情報発信をしていることが判明した。
また、ネット利用者の約4割が、ブログ・SNS・Twitter上などのクチコミによって、購買行動に影響を受けていることも明らかとなった。その際にもっとも影響を受けるのは「専門家」のクチコミ48%、続いて「知人」のクチコミ44%で、「有名人」39.4%を上回った。
さらにポジティブな発言が、ネガティブな発言よりもブランド イメージや購買行動に影響を及ぼすことも判明した。SNS利用者の43%の人が、SNS上で特定企業やブランドに対する友人・知人のポジティブな会話に接触している。これは、ネガティブな話題に接した経験35%より多く、SNS上で語られる企業やブランドに関連する会話でイメージとして残るものは、ポジティブな情報が多い。また、発言に対する共感した経験、具体的な購買行動に影響をおよぼした経験は、ポジティブな発言がネガティブな発言を上回っている。したがって、SNSではポジティブな会話がブランドにより影響を与えていると推察できるとしている。
電通では、S/Mが生活者の企業ブランドイメージ・消費にも影響を与えるスタイルを「ソーシャル型消費」と呼ぶとともに、そのスタイルが浸透してきたと結論づけている。