電通、CCIを完全子会社化。

株式会社電通は、平成20年1月30日開催の取締役会で、株式会社サイバー・コミュニケーションズの株式を公開買付けにより取得することを決議した、と発表した。

電通は、CCIの株式244,800株、47.49%を保有しているが、今回の公開買付けにより発行済み株式の全ての取得を目的とした本公開買付けを実施する。
1株あたり4万2500円で買付け、約120億円で残り株の取得をする。

今回のCCI完全子会社化について電通の発表。(一部抜粋)
「世界的な金融危機の影響を受け、経済全体として短・中期的に厳しい景況が見込まれる現在、広告市場もその影響を免れることは困難ですが、上述のようなインターネットやデジタル技術を活用したマーケティング・コミュニケーションへの社会的な関心やニーズは着実に高まっており、国内外企業によるサービス・技術開発をめぐる競争の激化と相俟って、当社グループもデジタル領域の基盤強化を、一段と加速して進めていく必要があります。」
(中略)
「当社および当社グループの今後の成長戦略を考える上でも、インターネットを中心とするデジタル事業領域の重要性は近年急速に高まっており、現在では当社グループの今後の成長の基軸となる中核的事業のひとつであると認識しております。」
(中略)
「これらを当社が提供する総合的なコミュニケーション・サービスと有機的に組み合わせることで、メディアとクライアントの双方の問題解決に向け、より効果的かつ創造的なソリューションの提案とデジタル領域での新収益獲得に向けた事業推進体制を整えることができると考えております。」

CCIがTOBにより上場廃止となることに関して電通は「上場企業として重視すべき各期利益の最大化という課題と当社グループのデジタル事業領域の中核企業として求められる中長期的競争力の強化という課題は、ときとして両立困難となる可能性もあり、今般、当社グループのデジタル事業領域における体制再編を円滑かつ迅速に実行するためにも、当社による対象者の完全子会社化が必要であると考え、本公開買付けの実施を決定するに至りました。」としている。