【特集】「話題の映画やセレブの情報で、企業サイトのメディア化を応援」~3年で取引件数が2倍、トキオ・ゲッツの事例

「企業サイトのメディア化」と言われて久しい。各社、自社のサイトにコンテンツを用意して顧客に継続して訪問してもらうための様々な取り組みをしている。一方で、サイトのメディア化を支援するサービスやソリューションも増え続けている。そのどれもが成功例であり、なんらかの成果をあげているとされるが本当のところはどうか? PVの伸びや会員数の増加など、さまざまな切り口での比較が可能だとは思うが、広告ニュースは、顧客企業からの支持を得て、実際に取引件数が増えている株式会社トキオ・ゲッツのサービスに着目した。もともと映画のタイアッププロモーションを手がけてきた同社が、得意とする映画を使ったコンテンツ制作を事業化したのは2007年3月。2008年から2009年で取引件数は2倍にまで伸びているという。同社が手がけるエンタテイメントコンテンツとは何か、また、顧客の支持を得ている理由は何か。コンテンツグループ サブマネージャー 渡辺順也氏に伺った。

株式会社トキオ・ゲッツ 
コンテンツグループ サブマネージャー
渡辺 順也氏

■話題の最新映画を使うことでサイト訪問者の興味をひきつける

「映画をはじめとする話題のエンタテイメントと企業本来のサービスとの共通点を見つけ出し、オリジナルでカスタマイズしたコンテンツを制作しています。企業サイトというと、会社概要と商品情報というのがほとんどだと思いますが、インパクトのあるエンタテイメントを取り入れることで、サイトを訪問した人の離脱率が低くなり、滞在時間を伸ばすことに成功しています」(渡辺氏)

同社が手がけたコンテンツのひとつに、マンツーマン英会話教室を運営する株式会社GABAが、ポータルサイトMSN JAPAN内で展開する「映画で学ぶ エンタメEnglish!」がある。話題の最新映画やDVDから英語のセリフを学ぶという内容のコラムで、エンタメ情報と一緒に楽しく英語を学べるのが特徴だ。株式会社GABAマーケティング部門のご担当者は「トキオ・ゲッツは映画を専門とする会社だけに、作品選定に信頼をおいています。必ず旬の作品を取り上げてくれるので、映画情報を楽しみにサイトに訪れるユーザーも増えています」と語る。

映画をコンテンツに利用する場合、配給会社などに掲載の許諾を得ることはもちろん、画像の扱いや編集においても細かな制限が発生する。
「内容によっては配給会社に問い合わせるよりも宣伝を担当している会社にあたったほうが早い場合がありますし、これを入れておけば掲載の許諾がおりるだろうというものが各配給会社、映画によっても違ってきます。弊社はタイアッププロモーションを通して、映画会社との長いお付き合いがありますので、これらを瞬時に判断して対応していくことが可能です」(渡辺氏)

■ブームの波に乗り、急成長したセレブ系コンテンツ

スターツ出版株式会社が運営するウェブサイト「オズモール」にも、同社が手がけるコンテンツがある。ハリウッドスターをはじめとする海外セレブの恋愛ネタを日替わりで紹介する「今日のセレブネタ」がそれだ。「映画情報を強化していきたいと思っていたところにお話を頂いて、2008年10月からスタートしました。女性向けで恋愛系のネタ、しかも毎日更新という縛りがある中でも情報が集められるのは、やはりLAに支店があるトキオ・ゲッツだからだと思います」と、オズモール編集長 荒武祐子氏は語る。

映画系コンテンツの制作は日本で行うが、「オズモール」に提供しているようなセレブ系コンテンツは、ほぼLAにある同社の支店で制作している。
「バイリンガルの専属ライターがいて、写真についてもLAの支店が現地のエージェンシーと直接契約しています。セレブ系の写真は広告でなくパブリシティでの使用になるので、企業サイト内で扱う場合には特に注意が必要です」(渡辺氏)

昨年は、最も購買意欲があるとされるF1層の間でセレブブームが起こったこともあり、セレブ系コンテンツの受注は順調に伸び、現在は、映画系と並ぶ2本柱となるまでに成長した。今後、同社はアスリートをオピニオンリーダーとして起用したり、オリジナルコミックで展開するコンテンツなどもメニュー化していく予定という。

有象無象の企画・アイディアがあふれるコンテンツ制作事業において、同社が選ばれている最大の理由は、映画やセレブというインパクトの大きさもさることながら、これらの画像を扱う場合に必ずついてくる権利がらみの問題に対するノウハウを持っているところにある。また、一企業内で行うには少々手間がかかるコンテンツの編集・ライティング、更新の部分までをトータルでお任せできるのも発注する側にとっての魅力だろう。自社サイトを見直したいという企業にとっては、同社のような特化したノウハウを持つところと組むことのメリットは大きいはずだ。(杉山 宮崎)


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