博報堂DY出資のSUN、破産申し立てへ。社長逮捕、多額の簿外債務や、架空売上計上なども。

仮想空間「セカンドライフ」上でショッピングモール事業を展開する株式会社SUNが11月21日、破産手続を開始したと発表した。

破産申し立てに至った経緯として、奥井宏太郎社長及び平田慎治副社長を含む4名が、脱税容疑で逮捕状の出ている元大阪府議の弁護士の逃亡を手助けしたとして、犯人隠避の疑いで大阪地検特捜部に逮捕された。
これを契機に調査委員会を立ち上げ、同社の財務内容を調査したところ、多額の簿外債務が発見されただけでなく、架空売上経常等の不正経理が発見された。
同社は少なくとも5億円の債務超過に陥っていると思われ、11月末を待たずに資金ショートする見込みだったことも分かった。

SUNと資本提携したいたngi groupは22日、25日とコメントを発表した。
ngi groupは合計1億9千万円をSUNに対して払い込んでおり、法的措置による回収を検討しているが、回収見込みの不確実性や回収期間の長期化も想定され、第3四半期末で保守的に全額引き当て処理を行なうとしている。

SUNは博報堂DYメディアパートナーズとも2008年2月1日に業務提携を行なっている。
両社はモバイルマーケティング事業の強化を目的に、博報堂DYメディアパートナーズがSUNの実施する第三者割当増資に応じ、新株の引受を行った。