ベガコーポレーション、2024年3月期決算は減収増益 経常利益前期比116.7%など利益面が大幅に伸長

株式会社ベガコーポレーションは、2024年3月期通期の業績(2023年4月1日~2024年3月31日)を発表した。
 
【経営成績】
売上高  :160億6300万円(前期比 5.4%減)
営業利益 :7億7100万円( 同 128.1%増)
経常利益 :7億9000万円( 同 116.7%増)
当期純利益:3億9400万円( 同 227.4%増)
 
家具Eコマース事業では、LOWYA(ロウヤ)旗艦店(自社サイト)及び大手ECモール内店舗の両販売チャネルを通じた流通拡大に取り組んでいる。特に、成長の柱と位置付けるLOWYA旗艦店においては、SEO・Web広告からの新規アクセス流入、SNS強化による認知度向上及びモバイルアプリのダウンロードを通じた会員化の促進に取り組んだ。また、同事業年度中から利益率改善の取り組みとして販売促進費や広告宣伝費の抑制を実施した影響で、アクセス数及び流通は減少したものの、利益効率の良い販売体制の構築が実現した。

品揃えの面では、従前より取り組んでいる自社プライベートブランドにおけるジャンル及び商品数の拡充、ヒット商品の開発、高利益率商品の開発に継続的に取り組んだ。
 
同社は創業以来ネット専業で事業を行ってきたが、これまで培ってきた集客力、商品デザイン力及び価格優位性といった強みを活かしつつ、ネットとリアルを融合した事業モデルへと転換。2023年4月に福岡県福岡市に同社初の実店舗を開業し、12月には大阪府大阪市に2店舗目を、2024年2月には愛知県名古屋市に3店舗目を開業した。1店舗目の開業以降、実店舗によるLOWYA旗艦店への好影響も少しずつ見受けられており、OMO型D2Cビジネスの確立に向けた検証も継続的に行っていくという。
 
損益面では、急激な円安進行による原価率上昇の影響を受けたものの、利益率改善の取り組みによるマーケティングコストの削減を中心に、従前より取り組んでいる在庫適正化や適正配送による在庫圧縮、配送費削減の取り組みを継続するとともに、人件費及び固定費の削減にも取り組んだ結果、販売管理費率の改善が実現し、増益となった。
 
新規事業として取り組む越境ECプラットフォーム事業(DOKODEMO)は、インバウンド消費動向の変化に伴い、流通総額も減少傾向となったが、出店者の品揃え充実支援やマーケティング施策等の実施により、会員数及びアプリダウンロード数は順調に増加した。
 
〈今後の見通し〉
2025年3月期の業績は、売上高170億円、営業利益12億円、経常利益12億円、当期純利益7億2000万円を見込んでいる。
 
 
■リリース
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120240425577125.pdf