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いま、ダイレクトマーケティングの現場では何が起きているのか。
ダイレクトマーケティングといえば「通販」を想像する方が多いかも知れませんが、究極的には「個客」への接客です。これらのいろいろな取り組みは通販だけではなく、メーカーや店舗などの様々な業界・業種にもどんどん積極的に採用され始めています。
ダイレクトマーケティングの現場でいま何が起きているのか、どういうことをしているのか、現場ならではの視点からいろいろな発見(あるいは失敗!)を、できる限りお伝えしていきます。
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望月 洋志
第4回:分析を「誰でも簡単にできる方法」はあるの?
第4回は、分析を「誰でも簡単にできる方法」はあるのか? について考えたいと思います。
昨今のビッグデータブームで「分析力」に注目が当たり始めてしばらく経ちますが、いまでも「データサイエインティスト」と言われるスキルを持つ人はそう多くはありません。
うちの会社に「データサイエンティスト」がいたなら、もっと簡単に分析ができて、ビジネスが急成長するのに!
そう思う経営者やマネージャーは多いと思います。
しかし、専門的な領域をビジネスドメインにしている企業以外はなかなかそういった人材の獲得には苦戦しているのではないでしょうか。多くの企業では採用をはじめてはいても、網にもかかってこない状況が続いていると聞きます。
うわさのデータサイエンティストは、いったいどこにいるのでしょうか?
■うわさの「データサイエンティスト」はいったいどこにいるのか?
実際、データサイエンティストはかなり母数が少ないと思われます。
そもそもデータサイエンティストという人材のスキルセットが高いレベルにあることがその理由です。
以下はデータサイエンティスト協会からの一部抜粋です。
全文は<
データサイエンティスト協会のプレスリリース
>から見てください。
(ここからほぼ抜粋)
■データサイエンティストに求められるスキルセット
データサイエンティストに求められるスキルセットとは、「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」の3つ。
1.ビジネス力(business problem solving)
- 課題背景を理解した上で、ビジネス課題を整理し、解決する力
2.データサイエンス力(data science)
- 情報処理、人工知能、統計学などの情報科学系の知恵を理解し、使う力
3.データエンジニアリング力(data engineering)
- データサイエンスを意味のある形に使えるようにし、実装/運用できるようにする力
■データサイエンティストのスキルレベル
データサイエンティスト協会では、3 つのスキルセットのレベルによって、データサイエンティストには
大きく
4つのスキルレベルがあると考えます。
1.業界を代表するレベル :Senior Data Scientist
2.棟梁レベル :(full) Data Scientist
3.独り立ちレベル :Associate Data Scientist
4.見習いレベル :Assistant Data Scientist
*前提条件として上位レベルは、その下位レベルのスキルも保有することとします。
*スキルレベルで、対応できる課題も変わります。
*Senior Data Scientist (業界を代表するレベル)は、一人である必要はないと考えます。
一人で現実的に全て持てる多くの場合の目標点が、(full) Data Scientist(棟梁レベル)という
見立てです。全体をコーディネートし、俯瞰できる人は必要ですが、加えて個別のスキルセット
で秀でた人とのチームを作り、推進することも現実的には多いことが理由です。
■例として、「Data Scientist(棟梁レベル)」に必要とされるスキル
1.ビジネス力:
・分析を通じオペレーション上の革新が実現できる。
・仮説や可視化された問題がない中で(フレーミングされていなくても)、
適切に問題を定義し、解き、価値を見出すことができる。
・特定の課題領域において、課題と取組のテーマを構造的に整理し、
見極めるべき論点をクリアにできる。
・組織全体を見渡して、必要なデータのアタリをつけることができる。
(下位レベルのスキルも保有することから、以下のスキルも同時に必要)
・仮説や既知の問題が与えられた中で、最適解・最大解を見出すことができる。
・扱っている課題領域で新規の課題を切り分け、構造化できる。
・当該プロジェクト・サービスを超えて、必要なデータのアタリをつけることができる。
・ビジネスにおける論理とデータの重要性を認識している。
・仮説や既知の問題が与えられた中で、必要なデータにアタリをつけて、
データを用いて改善することができる。
・扱っている課題領域(例:配送の最適化)における基本的な課題の枠組みが理解できる。
2.データサイエンス力:
・多変量解析の概念を理解し、活用することができる。
・機械学習、自然言語、画像処理のアルゴリズムを理解し、
適切に活用、問題解決することができる。
・モデルを構築できる。
(下位レベルのスキルも保有することから、以下のスキルも同時に必要)
・SPSS/SAS/R 等が使える。
指示されなくてもサンプル抽出ができるとともに内容を確認できる。
・データクレンジング、分布、単回帰や P 値の概念を理解し、
活用することができる
(二次元の分析はできる)。
・基本統計量(平均、中央値など)の知識を有し、
指示されればデータの抽出、
グラフ作成を正しく行うことができる。
3.データエンジニアリング力:
・分析に必要なデータフォーマット、取得蓄積仕様等を設計できる。
(分析のためのデータシステム設計ができる)
・問題設定に応じた新規データマート設計ができる。
・構造化データ/非構造化データを問わず、分析システムを設計できる。
・構築したモデルを実装できる。
・データ分析を作ったシステムを自身で構築できる。
(下位レベルのスキルも保有することから、以下のスキルも同時に必要)
・大規模のファイルやデータベースにアクセスし、
大量の構造化データを処理することができる。
(一般的なスプレッドシートで処理不能な規模感への対応力)
・一般的なアクセス解析システムを使うことができる。
・抽出されたデータサブセットに対し、Excel や Access等の統合環境を用い、
目的に応じた処理をすることができる。
(抜粋ここまで)
■チームとしての「データサイエンティスト」を作ることが分析の成功の近道
上記のスキルの要求レベルを見ていくと、とてもレベルが高いことがわかります。
当然ながらこれを満たすスペシャリストはそう多くはありません。
しかし、データ活用のためにはデータサイエンティストは必要。
となったときに解決策は、
(1)「データサイエンティスト」を外部から採用する
(2)「データサイエンティスト」を1から育成する
(3)チームとしての「データサイエンティスト」をつくる
になると思います。
(1)「データサイエンティスト」を外部から採用する
さきほどのとおり母数が少なく、すでに魅力的な環境に勤務しているスーパーマンをひっぱってくるのはなかなか容易ではありません。とくにこれから環境を整えよう、これからチャレンジしよう、と思っている企業の担当者にとってはなおさらです。
なぜならそういう企業では、分析環境や分析の文化があまり十分ではありません。
・分析環境がそもそも整っていない
(当然これまで推進する人がいなかったなら、分析環境が整っていないところが多いでしょう)
・分析に対する社内の理解がない
(そもそもこれまで十分な分析をしておらず、Goodな結果をまだ出していないなら当たり前でしょう)
など、そもそも移籍段階で分析スキルを十分に発揮できない環境であるケースが多いからです。
スーパーマンをひっぱってきても、まずはそこから始める必要があるので、分析を組織に浸透させるにはある程度の時間が必要になります。とはいえ、もし素敵なデータサイエンティストと出会う縁があって、その環境さえ準備ができれば、最も早いのはこの手段かもしれません。(とはいえ、なかなかその縁が少ないのですが・・・!)
ちなみに、優秀なデータサイエンティストを雇うためには、役職や報酬、福利厚生だけではなく、とくに彼らの知的好奇心を満たすようなわくわくするような分析が自由にできる環境が重要な要素だとのこと。報酬ももちろんだけれどもわくわくする分析ができるかどうか、ということがとても重要だ、とデータサイエンティストの友人たちがよく言っています。
(2)「データサイエンティスト」を1から育成する
これはとても時間がかかるうえに、独学で習得するのはとても難しい手段です。
さきほどのとおり、データサイエンティストに求められるスキルセットの範囲がとても広いので、そのすべてを独学で学ぶのはかなりの忍耐力と時間が必要です。
そして、外部のセミナーをちょっと受けただけでは全く太刀打ちできない問題が数多く発生します。それに対して孤独に立ち向かっていくのは正直にいえば、至難の業です。
さらに孤独にも卓越した意思の強さと忍耐力で、その方向へ向かい始めた担当者に立ちはだかる壁は自分のスキル以外にもたくさんあります。データの利活用における組織の壁が思ったよりも高い、そもそも通常業務を行いながらこの分野の技術の習得がものすごく大変、など、どれだけモチベーションが高い人であっても、そこまで到達するのは至難の業です。
現実解としては、プロジェクトチームとして外部からデータサイエンティストを雇い、プロジェクトを一緒に経験しながら学び、様々な技術を習得していくことが必要でしょう。その過程として、外部の教育講座をフェーズや必要なスキルごとに受けて学習し、スキルセットを高めていくことが有効です。
とはいえ、(2)の選択肢は組織としては非常に重要な要素であるため、ここに注力しはじめている企業が徐々に増えてきています。時間をかけてでも、やらない理由はありません。(少し矛盾していますが、時間をかけてでも、これを達成できればとても強い組織になることは間違いありません。時間がかかるならなおさら、早めに着手することが重要であると考えています。)
(3)チームとしての「データサイエンティスト」をつくる
個人的には最も現実的な解が、最後の(3)だと考えています。
*Senior Data Scientist (業界を代表するレベル)は、一人である必要はないと考えます。
一人で現実的に全て持てる多くの場合の目標点が、(full) Data Scientist(棟梁レベル)という
見立てです。全体をコーディネートし、俯瞰できる人は必要ですが、加えて個別のスキルセット
で秀でた人とのチームを作り、推進することも現実的には多いためです。
と書いてあるように、それぞれのメンバーが補い合って、データサイエンティストと定義されている機能を「組織として持っている」ことで、ひとりのデータサイエンティストがなしえる機能を作ればいいのです。必要なスキルは前述のデータサイエンティスト協会の内容に準じます。これを複数人で補えばいいのです。
付け加えていえば、そのすべてを社内だけで補う必要もありません。外部のブレーンを混ぜながら、足りない機能を補って、ひとつの「データサイエンティスト」をつくっていくことで分析のプロジェクトは難易度がぐっと下がるでしょう。
(得意領域の異なる混成チームを組織横断的なプロジェクトなどからスタートさせるのが組織上もっともスタートしやすいことが多いです。)
とはいえ、それに甘んじることなく、このスキルのすべてをできる限りひとりで持つことは、これからのデータ分析の業務を推進していく上で非常に重要な目標になることは間違いないでしょう。
(すでに得意領域の異なるメンバーがいるため、未知の領域も教えてもらうことでメンバーの成長も早くなる副次的効果も見込めます。)
■分析を誰でも簡単にできる方法はあるのか?
さて、今回の本題である「分析を誰でも簡単にできる方法はあるのか?」ですが、個人的にはこれは「ある」と考えています。(もちろん程度の問題はあります。いきなりハイレベルな分析をだれでも簡単にできるとはいえません。)
ある程度体系的にまとめられたアプローチによる練習を積み重ねることで、簡単にできるようになるでしょう。中学校や高校でみなさんが経験しているように、方程式にあてはめた例題をいくつも解いていくうちに勘が身についていくようなものです。
すでに第1回、第2回で書いたとおり、エクセルで分析をします。
当然ながらすべての高度な分析が一気にできるものではありませんので、エクセルで処理できないようなレベルのデータ量や複雑な回帰分析になってくるとかなり辛いですが、実際に我々が行っているビジネス上の分析は実は難しいものではありません。エクセルでのクロス集計100本ノックが基本となっています。
データがない場合は情報システム担当者やデータを持っている担当者、あるいは外部のスペシャリストに元データの作成を手伝ってもらうことまでは必要かもしれません。
いずれにせよ、誰かに分析用のデータを作ってもらうなど、分析のための準備はあらかじめしておきましょう。
私達がたくさんの分析をさせていただいた中で、初期分析においてよく行ってきた分析項目。つまり、ある程度傾向の多かった「分析の共通項」としてまとめているのが、以下の「顧客化力10の発見」です。
もちろんこれがすべてではないのは十分承知してはいるのですが、まずは「とっかかり」として試していくと「どういう視点で分析をすればいいのか」がわかりやすくなって良いのでは、と考えています。
(もちろん本格的な分析においてはこの限りではありません。)
分析がよくわからないというのは、
・どういう視点で分析すればいいのかがわからない。(課題の発見)
・どういう視点で改善すればいいのかがわからない。(改善点の発見)
に分かれると思っています。
つまり、課題を発見して、それに対する改善点を発見することです。
少しでもそのヒントになれば幸いです。
詳細は様々なクライアント企業と一緒に行ってきた分析ケースとともに書かれていますので、この続きに興味がある人はぜひお読みいただけると幸いです。
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楽天ブックス
■顧客化力10の発見
●顧客化力10の発見
1)購買の基本行動を知る
2)誰が何を購買しているのかを知る
3)接点・商品・インセンティブと購買の関係を知る
4)エリアと売り上げの関係を知る
5)誰のための購買であったのかを知る
6)購買の流れを知る
7)購買の間隔を知る
8)休眠顧客の状態を知る
9)ロイヤリティー向上のカギを知る
10)入り口とLTV(顧客生涯価値)の関係を知る
1)購買の基本行動を知る
まずは全体像を知る。ここから始めます。
顧客ボリュームや鮮度、ポテンシャルを知ることで、分析のアタリをつけやすくなります。
そもそも顧客の全体構造がわからなければ、どういう軸で分析をしていくべきかが掴みづらい。
ただし、分析する対象データの鮮度が悪すぎたり、整備されていないことが分析して初めてわかるようであれば、同時並行で分析データの中身をきちんと作っていくことも必要です。
ここでの注意はすべてにおいてデータを整備しようとしないこと。まずは手元にあるデータから分析してみて、足りている情報と足りていない情報を整理することが大切です。
あとになって苦労して集めたデータが実はたいして役に立たなかった、という苦い思い出もわりとあります。。。
全体をぼんやり眺めていてもわかりませんが、全体を構造化して見えるようにすれば、ひとつひとつの状態がわかりやすくなります。
たとえば新規顧客やリピーターは時系列で増えているのか。優良顧客や準優良顧客は増えているのか減っているのか。ランクアップしているのか?ランクダウンしているのか?全体を眺めているだけだとわからないボトルネックも、分類して整理すると見えてきます。
2)誰が何を購買しているのかを知る
全体像が見えてきたら、だんだん具体的に見ていくと、もっと顧客の顔がわかりやすくなります。
分析はアクションを行うためのもの。なので、そのアクションのヒントを掴むための分析であるということを意識しながら行うと、とてもイメージが掴みやすくなります。
たとえば、優良顧客がよく買っている商品がわかると、自社の強みがよりはっきりわかってきます。
その商品が自社顧客にとっての強いマグネット商品であるということ。
まだその商品を買っていない顧客にその商品の良さをちゃんと伝え、買って頂くことで、優良顧客になってくれる可能性が高いということになります。
他には、「主力商品をよく買う年代」「エントリー層がはじめに買いやすい商品」など、単に性・年代だけではなく、顧客のランクや時系列などの様々な分類で見ていくと、これまで見えていなかったヒントが見えてきます。
3)接点・商品・インセンティブと購買の関係を知る
購買の機会をいかに作っていくか、最適化・最大化するか、という視点においてはこの分析はとても重要です。
ここでいう「接点」は購買チャネルやメディアなど、商品やサービスと顧客との出会いの場のことです。
ここでの「インセンティブ」は「いまなら10%オフ」「いまならお試しセットが無料」「3個買うと○○プレゼント」などの買うことを動機づける特別条件を指します。
どの商品で、どの接点で、どのインセンティブのときに、購買力はもっとも最大化するのか。
それがわかっていれば、そこに集中することで最も効率よく売上げを向上させ、最大化できる。
さらに深掘り分析をしていくのであれば、これを「入会」や「新規購入」だけで判断することなく、もっと長期的な目線で分析をしていくと、また違った発見ができることでしょう。
仮に強いインセンティブで電話から入会してきた顧客が多かったとしても、2~3ヶ月でその大半が退会している事実がわかったり、入会する顧客がそこまで多くはないけれどもネットでの入会者かつクレジットカード決済の顧客は平均で2年近くも継続していたりする結果がでると、その強いインセンティブ、または電話というチャネルを改善しなければいけないことがわかります。
ここから、CPAだけではなくLTVの軸で見ていくことも重要であることがわかります。
瞬間的にはよい結果であっても、その瞬間的な会員があまり売り上げに貢献していないとわかれば、そのやり方は間違っているということも考えないといけません。
結局は、事業継続は売上・利益を求められます。長期的に利益の出ない手段で獲得しているユーザーには投資をしない、という選択もあるでしょう。そのためには接点別、インセンティブ別のセグメントごとのCPAやLTVを分析しなければわかりません。インセンティブや販売にかかるコストをどこでどうやって回収できているのかを判断する基準として非常に役に立つ分析です。
4)エリアと売り上げの関係を知る
顧客の購買傾向に居住エリアの情報を組み込んでみると新しい発見が出てきます。わかりやすいのが、いわゆるその商圏のマーケットとしての特性を自社顧客の分析に組み込んだ分析です。
たとえば、その商圏は新しいマンションがたくさん建ち始めたエリアで大型家具のニーズがあるが、自社顧客にはその商圏で該当の商品が売れていなかったという事実がわかると、そのエリアでの顧客を取りこぼしていることがわかります。
あるいは逆に自社顧客のランキングでそのエリアの顧客が上位に位置していることがわかったときに、重ねて、その商圏の世帯と比較してGAPをみてみる、ということも大切です。
そのエリアの顧客は市区町村別にみると、自社顧客では上位に位置しているのに、実は商圏シェアとしては全然高くなかった(まだまだチャンスはたくさんあるのに見逃していた)なんてこともあります。
このように自社顧客と商圏の世帯を考慮していくだけでも、ポテンシャルがわかります。
5)誰のための購買であったのかを知る
ショッパーに関する分析ではよくあることですが、本人が使うものではないというケースが多くあります。代理購買に関する分析はとても難しい視点です。当然ながら自分が使う商品ではないため、コミュニケーションが大きく変わってきます。
あるセレクトショップでは、特定カテゴリーの男性用商品の女性による購入が多かったため、商品分析を行い、ギフト需要であることがわかりました。そのため、女性限定でギフト施策を行うなどのアプローチが効果を出しました。
ネット通販に限らず、実際の店舗の購買データもこういうケースがよくあります。
購買における意思決定者はだれなのか。購買データだけでわからないことは、アンケートを購買データに重ねることで見えてくることもあります。
6)購買の流れを知る
顧客が時系列でどういう購買をしているのかという視点での分析。
目的は買い続けてくれる顧客を育成するシナリオ構築です。
実はこれはとても大切です。いわゆるゴールデンパスを発見するための分析。
分析のよくあるケースですが、初回購入と2回目の購入をいかに連続させて短く発生させるか、ということが、初期段階における優良顧客に貢献する分析であることが多い。それならば、この初回と2回目の購入商品がなにか?ということです。
これらを、優良顧客の購買の流れと、エントリー顧客の購買の流れに分解して分析をすることで優良顧客に至る道をみつけます。
たいていの場合は想像し得るように、自社の注力商品であることが結果的には多いのですが、未購入者にしぼったアプローチ、さらにはセグメントごとに買う商品が異なるケースではその傾向ごとの分析によって異なるアプローチこそが有効になるケースもあります。
7)購買の間隔を知る
購買の間隔を知ることは、顧客ごとの最適なアプローチのタイミングを知ることが可能になる。
これはパーソナライズのヒントにつながります。
月に1回しかいかない店から、毎週アプローチが来たらちょっとうるさく感じるでしょう。
逆に、毎週来ている顧客が1ヶ月こなくなったら、そのまま放置していると手遅れになるかもしれない。
自社顧客の習慣化する頻度・間隔を知ることはとても重要なアクションのヒントにつながります。
8)休眠顧客の状態を知る
入会した顧客ばかりに目がいきがちですが、休眠した顧客の状態を知ることも優良顧客の育成に重要な手がかりになります。特に注意してみるべきなのは、優良顧客が急に離反した場合の理由です。
エントリー顧客はそもそも自社に対するロイヤリティーが大きくなかったため、ちょっとした理由でも離れてしまいます。なにもなくても、です。(単に「なんとなく」「とくにお店に行こうと思いつかなかった」という理由が多かったりもします。)
ただ、自社に対するロイヤリティーが大きかった
優良顧客の
お客様が急にこなくなった場合は要注意です。
すでに数年前に休眠状態になってしまった顧客はどうやっても取り返しづらい。そのため、離反しそうなタイミング、あるいは離反の傾向がみえたとき、そして離反直後の優良顧客に対して、フォローを送ることが大切です。
9)ロイヤ
リ
ティー向上のカギを知る
優良顧客に絞って分析をすることで、エントリー顧客とのGAPを知ることができる。
そのGAPを埋めるためのアプローチは、そのままロイヤリティーの差を埋めるアプローチとなる。
優良顧客をたくさん作りたいなら、優良顧客を分析することは基本です。
最近優良顧客になった、ミドルランクの顧客を分析することも有効な手段です。
10)入り口とLTV(顧客生涯価値)の関係を知る
当初の購買体験と、その先に続く顧客生涯価値(LTV)の関係をひもとくことで、できる限り一人あたりのLTVを高めることが目的です。CPAだけではなくLTVまできちんと追いかけることが重要。
LTVにはチャネルだけではなく、インセンティブ、購入する商品、購入手段(クレジットカードか現金か、コンビニ払いか)などさまざまな要因によって変動する可能性がある。
ちょっとずるいと思うかもしれませんが、戦略的に定期購入にさせるのは、自動的な決済を行わせるためで、都度都度支払っている感覚がうすくなることで継続性が高まる傾向にあるから、という視点もあります。
(もちろん作業的な負担がないから継続性が高まる、という視点もあるし、クレジットカード利用者は傾向として所得が高めであり、金銭的な負担が少ないために継続しやすい、という視点もあるかもしれません。)
あくまでも分析の入り口としての考え方の1つとしてですが、ご参考までに。
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