博報堂DYHDの2020年1Q決算、主力事業が順調に拡大 2Qの売上予想を上方修正

株式会社博報堂DYホールディングスは、2020年3月期第1四半期(2019年1月1日~2019年6月30日)の業績を発表した。

【連結経営成績(累計)】
売上高    :3329億7300万円(前年同期比 2.6%増)
営業利益   :69億5500万円( 同 65.3%減)
経常利益   :78億8200万円( 同 63.6%減)
四半期純利益 :25億7600万円( 同 73.9%減)

4マスメディアでは、「テレビ」「ラジオ」が前年同期を上回ったものの、「新聞」「雑誌」が減少し、4マスメディア取引合計は前年同期を若干下回った。4マスメディア以外では、クリエイティブやマーケティング/プロモーション等が前年同期を下回ったものの、インターネットメディアの大きな伸びが寄与し、4マスメディア以外取引合計は前年同期を上回った。得意先業種別では、主な増加業種は、「情報・通信」「官公庁・団体」「エネルギー・素材・機械」、主な減少業種は、「飲料・嗜好品」「外食・各種サービス」「家庭用品」だった。これらが奏功し売上高は、前年同期比2.6%増だった。
一方、主力事業は順調に拡大したものの、連結子会社のユナイテッド株式会社による株式会社メルカリ株式の売却益が大きく減少。販売費および一般管理費も10.6%で、営業利益は69億5500万円(同65.3%減少)となった。さらに、特別利益の1億4700万円および特別損失6億8200万円を加味。前年同期の退職給付制度終了益の反動もあり、親会社株主に帰属する四半期純利益は73.9%減と、大幅な減益となった。

また同社は、業績動向等を踏まえ、2020年3月期第1四半期(累計)連結業績予想数値の修正の業績予想(2019年5月14日発表)について、修正数値を発表した。

【2020年3月期第1四半期(累計)連結業績予想数値の修正(2019年4月1日~2019年9月30日)】
売上高    :6806億0000万円(前回発表 6780億0000万円)
営業利益   :190億0000万円( 同 190億0000万円)
経常利益   :208億0000万円( 同 208億0000万円)
四半期純利益 :125億0000万円( 同 125億0000万円)

ユナイテッドが保有するメルカリの株式売却を毎期50億円実施すると公表しているが、その売却時期が不明であったため、5月14日公表の業績予想では下期で見通していた。今回、第1四半期の業績において、その一部が売却されたことがあきらかになったためこれを反映。一方、費用の上期/下期のバランスが、当初想定よりも上期のウェイトが高いと見られるため、通期の見通しは変更しないものの、上期/下期のバランスを変更した結果、売上高と売上総利益は5月公表の見通しから増加した。