電通の2019年2Q決算、前年比で増収減益、通期予想を下方修正

株式会社電通は、2019年12月期第2四半期(2019年1月1日~2019年6月30日)の業績を発表した。

【連結経営成績(累計)】
収益    :4970億6800万円(前年同期比 3.2%増)
営業利益  :180億7500万円( 同 55.4%減)
税引前利益 :26億9300万円( 同 88.2%減)
四半期利益 :15億8100万円( 同 88.6%減)

国内事業の業務区分別売上高では、インターネット(前年同期比29.1%増)は、株式会社VOYAGE GROUPと株式会社サイバー・コミュニケーションズの経営統合、ならびに株式会社セプテーニ・ホールディングスとの資本業務提携の効果もあり、大幅に伸張した。一方、テレビ(同3.9%減)、新聞(同8.6%減)、OOHメディア(同5.6%減)などは前年同期を下回り、この結果、国内事業の売上総利益は1864億9400万円(同0.1%増)に留まり、調整後営業利益は356億3600万円(同21.7%減)となった。
海外事業の売上総利益のオーガニック成長率は、地域別では、ヨーロッパ、中東およびアフリカが0.2%、米州が1.5%、アジア太平洋が-8.1%となり、全体では-1.0%となった。M&Aの貢献もあり海外事業の売上総利益は、2629億900万円(前年同期比1.3%増)となったが、オーガニック成長の伸び悩みなどにより、調整後営業利益は93億6500万円(同38.9%減)となった。

 

また同社は、業績動向等を踏まえ、2019年12月期通期の連結業績予想(2019年2月14日発表)について、修正数値を発表した。

【2019年12月期通期 連結業績予想数値の修正(2019年1月1日~2019年12月31日)】
収益       : 1兆0544億0000万円(前回発表 1兆0979億0000万円)
売上総利益    : 9597億0000万円( 同 9864億0000万円)
調整後営業利益  : 1429億0000万円( 同 1574億0000万円)
調整後営業当期利益: 860億0000万円( 同 954億0000万円)

国内事業において、複数の大型スポーツイベントがあった翌年の目標として、過度に高かったトップラインを中心に修正したため、利益が鈍化。海外事業についても、上期に中国やオーストラリアなどいくつかの主要国でオーガニック成長がマイナスになったことを受け、修正を加えたとのこと。