凸版印刷、2022年3月期決算は増収増益 純利益は前期比1.5倍

凸版印刷株式会社は、2022年3月期の通期連結業績(2021年4月1日~2022年3月31日)を発表した。

【連結経営成績(累計)】
売上高 :1兆5475億3300万円(前期比 5.5%増)
営業利益 :735億500万円( 同 25.0%増)
経常利益 :763億1800万円( 同 31.5%増)
当期純利益 :1231億8200万円( 同 50.2%増)

情報コミュニケーション事業分野のセキュア関連においては、ICカード製造が減少したもののセキュアソリューションが好調に推移し、前年並みを確保。ビジネスフォーム関連では、金融機関を中心とした非対面手続きの促進による窓口帳票の減少などによりビジネスフォームが減少したものの、ワクチン接種関連帳票の取り込みや運輸ラベルの増加により、前年並みとなった。また、データ・プリント・サービスは、ワクチン接種関連通知物の取り込みや、金融機関、通信販売を中心としたダイレクトメール需要の回復があったものの、経済対策関連の縮小などにより、わずかに減収となった。コンテンツ・マーケティング関連では、チラシをはじめとした商業印刷の減少があったものの、ゲームカードなどの出版印刷、デジタル化の需要を取り込んだコンテンツ・マーケティングソリューションの増加や、昨年度に新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け急減したSP関連ツールの反動があったことから前年を上回り、BPO関連は、企業や政府・地方自治体等のアウトソーシング需要を取り込み、好調に推移した。これらの結果、情報コミュニケーション事業分野の売上高は前期に比べ2.9%増の9035億円、営業利益は0.2%増の512億円となった。
パッケージや建材などを扱う生活・産業事業分野の事業売上高は、前期に比べ4.3%増の4442億円、営業利益は3.0%増の285億円となったほか、半導体やディスプレイを扱うエレクトロニクス事業分野は、事業売上高は前期に比べ20.6%増の2215億円、営業利益は150.8%増の300億円だった。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用により従来の方法に比べて、全体売上高は229億円減少し、全体の営業利益・経常利益はそれぞれ2億円減少している。