ストーリーで口説く統合コンテンツ論

IMC(統合型マーケティング)プランニングを専門的に実践するインテグレートにて、デジタルメディア・コンテンツの企画立案、編集、運営を行うメディアソリューション部が、デジタル時代の「コンテンツ」について語るコラム。情報が一方通行でなくなった今、魅力ある「コンテンツ」とはどういうものか、分析、探究していく。

株式会社インテグレート
メディアソリューション部

第4回:「テーマポータル」という仕掛け方

■特定のテーマにそって複数のメディアの記事が集結された「テーマポータル」
 第3回は、“パワーコンテンツ”の重要性について紹介しましたが、それがどんなに良質で情報リッチなコンテンツであったとしても消費者に届かなければ、まったく意味がありません。第4回では、“パワーコンテンツ”をいかに、消費者に効率的かつ効果的に届けるか――インテグレートでは、以前より統合的なWEBコミュニケーションを重要な要素と位置付けて取り組んできましたが、その一例として、「テーマポータル」について紹介します。

 

 「テーマポータル」とは、複数の既存ウェブメディアによる特定のあるテーマに関する記事・コンテンツを集約したプラットホーム(WEBメディア)です。消費者にとって、興味があるコトやモノについて欲しい情報がいっきに閲覧できるので、とても見やすく、さまざまなメディアによる信頼性の高い情報を効率的に得ることができます。インターネットでなかなか欲しい情報にたどり着くことができない。また、長時間の検索行動の結果、情報にたどり着いたとしても、信憑性が乏しい個人サイトを含め、さまざまな情報が散り散りばらばらで見にくい・・・など、消費者のだれもが経験のあるインターネットでの不便さを解決してくれるのがこの「テーマポータル」です。企業側からみれば、特定のテーマに関与度の高い消費者が集う「テーマポータル」は、自社の製品領域と関与度の高い潜在顧客と効率的にコミュニケーションを取る場として活用できます。それも「テーマポータル」では、重要なポイントです。

 

■トリプルメディア時代における「テーマポータル」の意義
 インテグレートは、昨年、消費者の健康に関する有益な情報を発信するのに最適な「テーマポータル」として、『カラダ Style』の立ち上げに携わりました。このサイトは、「日々の健康管理」をテーマに、健康にまつわる有益な情報を消費者に発信する、トリプルメディア時代に即したWEBメディアといえます。

 消費者にとっては、特定のテーマ性のあるコンテンツ(記事)が集まった“アーンドメディア(得るメディア)”として、企業保有のメディアとは切り離されたWEBメディアとして設計しています。また、企業にとっては、『カラダ Style』に、広告各種(バナー広告など)を展開することが可能で、“伝えたい人に、伝いたいことを伝えられる”仕組みになっており、意識醸成された消費者を効率よく獲得することが期待できます。

 

■『カラダ Style』が生み出す、具体的価値とは?

『カラダStyle』には、さまざまな切り口によるメディアの編集記事が掲載されています。「日々の健康管理」を大テーマにしながらも、若い女性向けメディアなら「ダイエット」、アラフォー女性がターゲットなら「アンチエイジング」、中高年の男性向けなら「長寿健康」や「メタボ」といった風に、複数のメディアの良質な記事が横断的に集約されています。

 

これまで、消費者が「健康」に関する情報を求めて、さまざまな媒体へ探しに行っていたところが、この『カラダ Style』では、いっきに閲覧することが可能で、サイト内を回遊することで、知りたかった情報だけでなく、欲しかった情報も手に入るというわけです。

 

では、企業にとって、この『カラダStyle』が生み出す具体的価値とは、どのようなものでしょうか。

 

―既存メディアとの連携により情報の信頼性、ブランド価値が高まる
―既存の人気メディアと連携することで、幅広いターゲット層を効率よく集客できる
―特定のテーマの多くの記事を閲覧することで、意識醸成、態度変容をうながすことができる
―テーマに興味関心を持った消費者(読者)をサイトのリピーターとしてゆるく囲い込むことができる  
など。

 

つまり、既存の人気メディアとの連携により、生活者の興味関心をひきつけ、効果的に集客できるだけでなく、消費者の認知・理解度を高め、購買の動機付けへとつなげることができるプラットフォームです。言い換えれば、生活者のココロを動かす“態度変容装置”と言えるでしょう。インターネットでたどり着いた記事が、自分にとって有効な記事であるかどうかは、生活者にとってとても重要なことです。『カラダStyle』が常に自分が欲しい情報を提供してくれるWEBサイトと判断されれば、そのサイトのファン、リピーターとなってくれるでしょう。

 

この『カラダStyle』は、従来の広告や自社サイトの様に、特定の商品ではなく、商品につながるカテゴリーや選択基準を切り口として、あくまで個々のメディアが編集責任において情報発信できる客観性の高いテーマやコンテンツを提供しています。
今後「テーマポータル」は、Facebook、twitterをはじめとするソーシャルメディアとの連携やモバイル対応のほか、WEBテクノロジーを活かしたマーケティングプラットフォームとして、読者解析やアトリビューション分析による、自社サイト内での非接触者顧客層のリサーチ機能として、多様な価値・可能性が生まれると考えています。インテグレートでは、このアトリビューション分析のニーズを強く感じ、現在、新たなソリューションを開発しています。

 

■ますますニーズが高まる消費者オリエンテッドな情報 
 今回、ご紹介した『カラダStyle』の一番の特色は、商品特長や売り文句を前面に押し出す広告とは一線を画し、消費者インサイトをとらえた切り口やメッセージをタッチポイントに、消費者とのコミュニケーションを最優先にしたプラットフォームの構築を実現したことです。企業が「言いたい情報を一方的に伝える」“ペイドメディア(買うメディア)” “オウンドメディア(自社メディア)”ではなく、消費者が自分の欲しい情報を信頼できる情報として認知し、「自分ごと化しやすい」「有益な情報」「買うための理由」が見つかる、消費者オリエンテッドなメディアという第三者の編集責任の元に制作された情報サイトだからこそ価値があるのです。
 企業が自社の製品をダイレクトにプロモートする事が不可能である編集記事をベースにした第三者サイトであるという事で、タイアップ広告の様な直接的な刈り取り効果をあまり期待できないという反面、中立性の高いメディアとしての信頼感が高まり、読者にスルーされる可能性をミニマイズする事が可能になります。
 複数の編集記事によって製品カテゴリーに対する興味が高まったオーディエンスに対して、ディスプレイ広告やタイアップ広告を見せる事により、広告だけではアクセス出来なかった新しい潜在顧客にアプローチ出来るのです。

 

 インテグレートは、今後更にこうした消費者の視点を第一優先としたコミュニケーションプラットフォームの構築が、情報洪水時代のWEBマーケティングにおいて不可欠な要素であると考えています。その潮流は、ますます加速しており、さまざまな切り口による優良なコンテンツが一覧できる「キュレーションサイト」的なサイトが今、増えてきています。

 

 次回は、この優良なコンテンツが集約され、読者が参加(参画)し、かつコンテンツ発信者としての役割も担う、読者参加型コンテンツについてご紹介します。

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