ぱど、医療法改正に伴うWebメディア展開で不備 特別損失計上で2019年2Q決算は大幅赤字

株式会社ぱどは、2019年3月期第2四半期(2018年4月1日~2018年9月30日)の連結業績を発表した。

【連結経営成績(累計)】
売上高    :31億1900万円(前年同期比 8.7%減)
営業利益   :マイナス3億3200万円(前年 600万円)
経常利益   :マイナス3億0800万円( 同 600万円)
四半期純利益 :マイナス6億0000万円( 同 マイナス1000万円)

家庭ポスティング型媒体の不採算エリアの発行を見直したことで売上が減少したが、他の発行エリアで補えなかった。また、新規事業として前会計年度から人財OS事業(派遣・紹介)に参入したが、事業計画時の見通しが不十分であったことから営業損失状態が継続している。さらに、6月21日に発足した新経営陣のもと、事業全般の見直しを進めた結果、昨年度から計画してきたWebメディア化の促進が計画通りに進捗しておらず、売上が当初計画を大幅に下回っていた。
医療法の改正にともなう美容医療サービスの広告規制へ対応する必要があったが、営業人員計画および収益計画の精査が不十分な状態でWebサイトを作成していたため、営業分野・営業人員のキャパシティを超え、売上が計画を大幅に下回った。
そこで、2018年2月頃から開発に着手し、2018年6月頃に開発を完了した美容関連Webサイトについて、将来の回収可能性を検討した結果、一部のサイトに関して閉鎖または休止の意思決定を行ったため、「四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針」および「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、保有している固定資産のうち、2億3700万円の減損損失(特別損失)を計上。また、美容関連Webサイトの運営に関連して今後発生する保守運用費3700万円を事業整理損失引当金繰入額として計上した。さらに、本社の移転に伴い、旧本社オフィスの家賃1300万円を事務所移転損失引当金繰入額として計上した。

あわせて今回の実績を踏まえ、2019年3月期通期の業績予想(2018年5月14日発表)について、修正数値を発表した。

【2019年3月期通期 連結業績予想数値の修正(2018年4月1日~2019年3月31日)】
売上高   :84億0000万円(前回発表 75億0000万円)
営業利益  :マイナス1億6000万円( 同 3億0000万円)
経常利益  :マイナス1億4000万円( 同 2億9000万円)
当期純利益 :マイナス4億7000万円( 同 2億2000万円)

既存事業の売上は減少しているものの、株式会社リビングプロシードの子会社化により売上の増加が見込まれるため、通期の売上高は84億円に上方修正となったが、一方で、収益の悪化を補うまでには至らないため、営業利益・経常利益は下方修正となっている。