博報堂アイ・スタジオ、「SXSW 2018」TradeShowに7作品を出展

株式会社博報堂アイ・スタジオのデジタルクリエイティブラボ「HACKist」は、アメリカ・テキサス州オースティンで2018年3月11日から開催される、世界的なデジタル・クリエイティブの祭典「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)2018」インタラクティブ部門のTrade Showに5年連続で出展することを発表した。
SXSWは、Music、Film、Interactiveの三本柱で構成されるクリエイティブ・ビジネス・フェスティバルで、1987年にインディーズ音楽祭としてはじまり、のちにFilmとInteractiveを加え、現在では10日間で数十万人を集める世界最大級の祭典となっている。
また、同社の「HACkist」は、クリエイターとエンジニアなどからなる有志のプロジェクトで、生活の中に潜むあらゆる現象や社会が抱える課題をテクノロジーでチェンジさせていくことをテーマに、五感に作用するプロトタイプの企画・制作を行う。
同社は、テクノロジーを組み合わせたプロトタイプに、「広告クリエイティブ発想」を掛け合わせることで「新しい広告体験」をもたらし、ビジネスまで昇華させるという概念「P2B(プロトタイプ to ビジネス)」を提唱しており、今回の展示では「P2B」の発想に基づき、同社の強みであるテクノロジー起点のUX視点で開発したプロトタイプの展示・体験の提供に加え、同社単体だけでなく、クライアント企業の持つブランド、データ、テクノロジーなどのスペシャリティーに同社の広告クリエイティブ発想を掛け合わせて開発したソリューションを共同展示し、新たな顧客体験を提供する。
出展作品は以下の通り。

〈共同出展〉
【Duet with YOO(デュエット ウィズ ユー)】ヤマハ株式会社×株式会社博報堂アイ・スタジオ
ヤマハが持つ「人工知能合奏技術」を搭載した体験型インスタレーション。ヤマハの「人工知能合奏技術」が、人間の演奏をリアルタイムに解析し、プレーヤーごとの弾き方のニュアンスを汲み取り調和の取れた合奏を行うことで、たとえ一人でもまるで人間と一緒に演奏しているような体験を提供する。さらに博報堂アイ・スタジオの技術により、演奏に合わせて映像をシンクロさせながら投影することで、AIの演奏参加を映像表現で視覚化し、聴衆にもAIとの一体感をわかりやすく伝える。

【capture(キャプチャー)】東日本電信電話株式会社×株式会社博報堂アイ・スタジオ
画像検出・認識用ニューラルネットワークアルゴリズムを使った独自のスマートフォンアプリで人物の検出(機械学習)、撮影、写真加工を自動化。撮影された写真は、NTT東日本が持つ「ギガらくサイネージ」に投影することで閲覧が可能となる。サイネージで閲覧した写真は、Wi-Fi経由で自身のスマートフォンにダウンロードし、SNS等にも投稿。Wi-Fi環境の構築は、サポート付き簡単Wi-Fiサービス「ギガらくWi-Fi」により実現する。

【LifeLineLunchBox(ライフラインランチボックス)】株式会社ソラコム×株式会社博報堂アイ・スタジオ
アウトドアアクティビティにおけるIoTを使った新しい体験の提供を目指し、最先端のテクノロジーと全ての人が日常的に愛用している「お弁当」を結びつけ、人々をより自然に近い形で安全に導いてくれるコンセプトプロダクト。博報堂アイ・スタジオが提供する位置情報可視化サービス「TREK TRACK」、とソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社が提供するLPWA方式の無線システム、ソラコムが提供するデータ収集・蓄積サービス「SORACOM Harvest」、を組み合わせることで実現する。

〈自社出展〉
【Yummy Sake(ヤミー サケ)】
情報に惑わされず、自分の味覚に合った「本当においしい」と思えるものを提供することを目指した、未来酒店と博報堂アイ・スタジオによるプロジェクト。ブラインドテイスティングとAI技術を活用したWebサービスをベースに、将来的にはロングテールになっている小さな酒蔵と生活者をマッチングさせ、ビジネスとクリエイティブの融合によって、地域活性や日本酒離れの課題解決を目指す。

【Chappet(チャペット)】
ぬいぐるみに装着し専用スマホアプリで操作するボタン型スピーカー「Pechat(ぺチャット)」の海外版。ボタン型スピーカーをお気に入りのぬいぐるみに取り付け、専用のスマホアプリを操作することで、ぬいぐるみがしゃべっているように感じさせることができる。

【Synchronized Aquarium(シンクロナイズド アクアリウム)】
ディープラーニングによるリアルタイム物体認識を利用し、観賞魚の遊泳や模様とシンクロしたリアルタイムなプロジェクションマッピング演出を投影することで、いきもの本来の持ち味を生かし、その美しさを増幅させる。

【Playful Kit(プレイフル キット)】
リアル空間に干渉するためのAR用オリジナルモジュール「Playful Kit」と、それを活用するための試作ARコンテンツ「WALKAR」。SXSW2018では、「Playful Kit」を使った新作を披露、ARでのアクションがリアル空間にフィードバックされることで、新しい遊び体験を提供する。