電通、石井社長が年頭所信 社会のデジタライゼーションを好機に「自身の変革」に挑め

 

株式会社電通の2016年新年仕事始式が、1月4日午前9時50分から東京本社などで開催された。東京本社の仕事始式は汐留本社ビルの電通ホールで行われ、石井社長が年頭の所信を述べた。要旨は以下のとおり。

【要旨】

私たちが身を置く時代や社会の流れは、そのスピードを一層増している。急激な環境変化の中、私たちの顧客も、さらなる成長に向けた変革へ挑戦を積極的に重ねている。電通グループは「顧客が展開するビジネスの成長に明確に貢献でき、顧客と共に成長を遂げることができるパートナー」であり続けることを目指さなければならない。そのためにも、私たち一人一人が、現状に甘んじることなく、常に高みを目指し、自身の変革をスピードアップさせていく必要がある。

現代社会を取り巻く変化を端的に示すキーワードは「Digitalization(デジタライゼーション)」だ。企業にとってのデジタル化の要諦とは、さまざまな技術や発想を駆使し、ビジネス自体を価値あるものに進化させることにある。そのための最も有効なアプローチは、社員の一人一人がそれぞれの視点でデジタル化に取り組み、個々の仕事の価値を高め、その仕事を進化させていくことにほかならず、それに勝るものはない。

電通グループは「Good Innovation.」を企業理念として掲げているが、企業がイノベーションを果たす上で何よりも大事となる要素は、何としてでも成し遂げようとする強固な意志、すなわち「覚悟」にある。私たちの一人一人が、時代の変化の潮流を正しく捉え、強い覚悟でなすべきことに全力で取り組むことができれば、一見脅威に見える激しい変化のうねりを、飛躍のチャンスへと変えることができる。

今年の夏にはブラジルのリオデジャネイロにおいて夏季オリンピック・パラリンピック大会が開催されるが、このリオ大会の後には2020年の東京大会が控えている。電通グループ各社は東京大会に向けてその真価を発揮するべく、これまで以上に持てる力のすべてを注がなければならない。私たちのたゆまぬ挑戦は、顧客の成長、ひいては世の中の希望と活力、さらには日本全体のイノベーションにつながっていくものと確信している。

一人一人がプロフェッショナルとして自身の変革に挑み、新しく迎えたこの2016年を、電通グループ全体にとって新たな飛躍への一歩とするべく、共に力を尽くしていこうではないか。