電通「話題・注目商品」調査 14年は「アナ雪」、15年は?

毎年、電通総研ではその年の話題・注目商品の調査を通じて、時代の気分や消費の深層トレンドを分析している。本レポートでは、「消費者が選ぶ2014年の話題・注目商品ランキング」及び「消費者が選ぶ 2015年の有望商品ランキング」とともに、2つのランキングを元に読み解いた、2015年に向けた消費トレンドを示すキーワードを紹介する。

1.消費者が選ぶ「2014年の話題・注目商品ランキング」「2015年の有望商品ランキング」
この2つのランキングは、事前調査などで抽出した約130の商品・サービスについて、全国の20~69歳の男女を対象にインターネットによるアンケート調査を行い集計したもの。
今回、「今年流行った・流行っている」をベースとした「2014年の話題・注目商品ランキング」に加え、「今後、流行る」と思うに焦点を絞って集計した「2015年の有望商品ランキング」も作成した。

◆消費者が選ぶ2014年の話題・注目商品 ベスト20
 ※( )内は昨年順位

1位 アナと雪の女王(-)
2位 しゃべる「ゆるキャラ」(10 ※)
3位 東京スカイツリー(1)
4位 クローズドなコミュニケーションアプリ(LINEなど)(13)
5位 妖怪ウォッチ(-)
6位 スマートフォン(3)
7位 実名登録制SNS(Facebookなど)(24)
8位 ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(USJ)(-)
9位 コンビニの本格コーヒー(7)
10位 ロボット掃除機(4)
11位 NHK連続テレビ小説(-)
12位 ソチ冬季オリンピック(-)
13位 ハイブリッドカー (2)
14位 日本人のノーベル賞受賞(青色LED)(-)
15位 進撃の巨人(22)
16位 ハロウィンのコスプレ(60)
17位 タブレット端末(35)
18位  富岡製糸場(-)
19位  プレミアムビール(-)
20位  軽自動車(16)
※昨年は「地方ゆるキャラ」でランクイン

◆消費者が選ぶ2015年の有望商品ランキング ベスト10
1位 電気自動車(燃料電池車も含む)
2位 3Dプリンター 
3位 格安スマートフォン
4位 国産ジェット機
5位 4Kテレビ
6位 終活
7位 スマートウォッチ
8位 カーシェアリング
9位 公衆Wi-Fi
10位 ウェアラブルカメラ(装着型カメラ)

2014年は、アベノミクス景気により自分や日本に対する自信を取り戻しながらも、4月の消費増税という大きな波を受け、節約意識と攻めの消費が交錯する”せめぎ合いの年”となった。
電通総研では、上記2つのランキングの背景にある消費者の気持ちを次のように読み解きました。上位ランクインに明るいコンテンツが多く、これらは、過去のどんよりしたデフレ時代には戻りたくないが、かといって自信を持って前に進む勇気を持てない中、明るく心地よく背中を押してくれることで支持を集めた。(「アナと雪の女王」「しゃべる『ゆるキャラ』」「妖怪ウォッチ」「ハロウィンのコスプレ」「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(USJ)」など)。

また、伸びが停滞したものの持続する日本経済の強さ、また、日本人の海外での活躍(「ソチ冬季オリンピック」「日本人のノーベル賞受賞(青色LED)」など)、文化の世界的評価(「和食」「富岡製糸場」など)、日本のものづくりの発展(「電気自動車(燃料電池車も含む)」「国産ジェット機」など)は、国内外に日本の存在感を高めており、その結果、日本に対する好意が高まり、海外に発信したい気持ちも高まっている。
さらに、軽量のウェアラブル端末などの未来的な技術が続々と登場し、生活に浸透しつつあります。「3Dプリンター」や「公衆Wi-Fi」などの生活に密着した技術は、生活革新への期待を後押ししている。

■「進め、自分。~後戻りしたくない消費者~」を支える4つのトレンド

2015年に向けての消費キーワードは、「進め、自分。~後戻りしたくない消費者~」としており、「進め、自分。~後戻りしたくない消費者~」を支える気分・社会のトレンドは次の4つをあげている。

1)アラウンド Me!
心の許せる仲間や家族と手の届く距離感でつながり、一体感を味わいたいという気持ちが高まっています。自分の生活や消費に対する自信が回復してきた分、地に足の着いた人々との絆づくりが見直されている。

【関連商品】
「アナと雪の女王」「クローズドなコミュニケーションアプリ(LINEなど)」 「妖怪ウォッチ」「ハロウィンのコスプレ」など

2)ハイブリッド・リアル
バーチャルとリアルの間の新しい現実世界への興味が生まれています。消費者はバーチャルな体験よりもリアルな体験を志向し始めていますが、完全な現実ではなくバーチャルにサポートされたハイブリッドなリアル感覚を楽しんでいる。

【関連商品】
「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(USJ)」「しゃべる『ゆるキャラ』」「4Kテレビ」など

3)日本からNIPPONへ
日本のものづくりや文化に対する世界からの評価がさらに高まり、日本人の日本への好意がもう一段、進みました。消費者は日本に対する自信を回復するとともに、日本の良さを世界に対して発信したい気持ちを持つようになった。

【関連商品】
「東京スカイツリー」「和食」「日本酒ブーム」※「日本人のノーベル賞受賞(青色LED)」など
※「和食」と「日本酒ブーム」は2015年の有望商品ランキングの10位台に登場

4)手に取れる未来
先端技術が日常に入り込み始め、生活が前向きに変わる期待感が高まっている。日常生活を変えることを予感させる新技術が注目を集め、生活が前向きに変えてくれる商品やサービスが注目されている。

【関連商品】
「3Dプリンター」「電気自動車(燃料電池車も含む)」「ハイブリッドカー」「ロボット掃除機」「公衆Wi-Fi」など

2015年は、未来指向のポジティブ発想が加速する。
一筋縄でいかない社会課題が次々と現れる中でも、燃料電池車や腕時計型端末などの未来的な商品の登場や北陸新幹線の開通などにより、ポジティブ発想で明るい気持ち・前向きな気持ちにしてくれる消費が動いている。さらに2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会への期待も加わり、この動きをさらに加速することが期待される。