電通、英広告大手Aegis社を買収へ 買収総額は約4000億円

株式会社電通は7月12日、英国大手広告代理店のAegis(イージス)社と、同社の発行済みおよび発行予定全普通株式を現金にて取得し、100%子会社化する手続きを開始することで合意した。
この買収は友好的なもので、Aegis社の取締役会は本件買収につき、全会一致で賛同しているとのこと。
Aegis社は、メディアエージェンシービジネスを中核としながら、デジタル領域においても高い競争力と実績を有するとともに、アジア・パシフィック地域や世界最大の広告市場である米国においても高い成長を実現している。本件買収後には両社合わせて、世界の広告主トップ100社のうち71社を超える顧客を有することとなる。
電通では、今回の買収の意義を「グローバルサービス提供体制の整備」「統合ソリューション提供基盤の拡充」「デジタル領域の強化」としている。
買収価格は、Aegis社普通株式1株当たり240ペンス(約300円)を予定。買収総額は約3,164百万ポンド(約3,955億円)となる。本件買収は英国法に基づく、友好的な買収方法で進められるとのこと。買収資金は、電通が保有する手元資金および金融機関からの新規借入により充当する。
電通代表取締役社長執行役員の石井 直氏は「電通とAegis社にとってエキサイティングで大きな転換点となるこの両社の統合を発表できることを大変うれしく思います。われわれ両社は、新たなデジタル化時代におけるグローバルなコミュニケーションネットワークを通して、より多様なサービス・ポートフォリオを提供し、統合化された業界最高水準のサービスをお客さまにお届けできます。電通とAegis社は統合後にアジア太平洋地域のマーケット・リーダーとなり、欧州における強固なプレゼンスを有し、また米国でもっとも高成長を誇る主要なエージェンシーとして、そのプレゼンスを拡大していくこととなります」とのコメントを寄せている。