ケータイ小説『赤い糸』など出版のゴマブックス倒産

ゴマブックス株式会社(東京港区赤坂)は、9月7日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請、同日、保全命令を受けた。
同社は1988年に設立された中堅出版会社。
ビジネス書から絵本まで取り扱い分野は広く、近年は、児童書『レインボーマジック』シリーズや『ちびギャラ』シリーズ(累計150万部)、ケータイ小説『赤い糸』シリーズ(累計330万部)などベストセラーシリーズのほか、ビジネス書『なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?』は30万部を突破。
2009年1月期は近年のピークとなる年売上高約32億3200万円を計上していた。

景気悪化にともない、返本率の上昇など業界環境が悪化。
新刊出版点数を増やしたものの販売が激減。
2月には経営効率化を目的として、親会社のゴマ・ホールディングス、兄弟会社のポータ・パブリッシングを吸収合併するなどのリストラを進めていたが、今春以降、取引先が保全を強める動きが表面化していた。
負債は債権者約600名に対し約38億2000万円。(帝国データバンク)